政治

トランプ大統領「大放言ショー開幕」で世界の首脳はKO寸前(1)第三次大戦を賭けている

 施政方針演説で「パリ協定」からの離脱、カナダ、メキシコへの「25%関税」など就任43日間での成果を猛アピール。暗殺未遂事件を引き合いにトランプ大統領は「オレは米国を再び偉大にするために神に救われた」と自画自賛した。〝世界大統領〟と言わんばかりの独善に世界のトップは萎縮するしかない!

 今や王冠を被った「キング」に扮した自画像を公式Xで公表するドナルド・トランプ大統領(78)。その本領を世界に知らしめたのが、2月28日(現地時間)にワシントンのホワイトハウスで行われたウクライナ・ゼレンスキー大統領(47)との首脳会談だった。

 最初にキレたのはゼレンスキー氏のほうだった。同席したJ・D・バンス副大統領(40)に対し、

「あなたが話している外交とは何なのか」

 と、ロシア寄りに交渉を進めていることに疑問を呈したのだ。

 これに対し、バンス副大統領は真っ向から反論。

「アメリカに対し失礼。お礼の一言もあってしかるべきだ」

 すると、〝子分〟の助太刀とばかりにトランプ氏が満を持して参戦する。

「バンスが正しい。お前はディールのカードを持っていない」

 隣に座るゼレンスキー氏を張り飛ばさんばかりに猛然とまくしたてたのだ。

「我々はカードゲームをしているのではない」

 ゼレンスキー氏は何とかトランプ氏を懐柔しようと試みたが、時すでに遅し。

「お前は何百万人もの人々の命を賭けてギャンブルをしている。第三次世界大戦を賭けているのだ!」

 トランプ氏はもはや怒り心頭のありさまで完全にブチ切れてしまったのだ。

 前代未聞の首脳会談バトルは激しい口論の末、交渉決裂。予定していた鉱物資源に関する文書も交わされず、もちろん共同の記者会見もキャンセルで、ゼレンスキー氏はホワイトハウスからの退出を強要されてしまったのだ。

 このケンカ会談には前兆があった。直後に撤回したものの、トランプ大統領はゼレンスキー大統領に対し【支持率は4%しかない】【選挙を経ていない独裁者】と根拠なく口撃していた。とはいえ、ディール(取り引き)が大好きな〝キング〟トランプの前では手持ちの札がなければ、交渉相手は手も足も出ない。そんな地獄絵図が全世界に向けて配信されてしまったのだ。

 トランプ氏の同様の暴言は枚挙に暇なし。ウクライナと並んで世界の火薬庫となっている中東の紛争もまた、トランプ大統領のターゲットとなっている。ハマスのイスラエルへの大規模テロから始まった戦闘は、その報復攻撃により多くの犠牲者を生み、ガザの街は壊滅的に破壊された。そこにアメリカが仲介に乗り出したが、トランプ氏の口からは誰もが予想しえない構想が飛び出した。

【ガザをアメリカが所有する】【中東のリビエラ(景勝地・避寒地)にする】

 その前提として、ガザの難民らすべてを近隣諸国、具体的にはエジプトとヨルダンに移住させ、空いた土地をアメリカ主導の開発で一大リゾート地にするというものだ。

 果たして、トランプ氏の真意はどこにあるのか。軍事評論家の井上和彦氏はこう見る。

「まず実現するか否かという話はいったん置いておいいて、この構想を今まで誰も考えられなかったということは間違いありません。この提言によって、イスラエルもハマスもある意味、〝考える時間〟ができたことにはなります。現実的な話としてガザは水源汚染など根本的な問題があると言われ、復興のためにはそれらをひとつずつ解決していかなければならない。トランプ大統領の構想は、それらを実現する手段のひとつ、とも考えられなくもありません」

 まさか、「ディール」を標榜する大統領にパレスチナ難民に対し、慈悲深い深謀遠慮があったとは到底思えないのだが‥‥。

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