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天才テリー伊藤対談「貴闘力忠茂」(4)貴闘力さんの目線が相撲界に必要だ

テリー こうやって話を聞いていると、貴闘力さんは相撲部屋を持っていたら、いろいろおもしろいことをやったんじゃないかと思うんですけど。

貴闘力 もし部屋を持っていたなら、まず整体と飯屋を開きます。大事なお子さんを預かるわけですから、一生懸命練習を何年もやらせて、それでもダメだと思ったらすぐ、「お前は飯屋に行け」「整体に行け」とできる。

テリー なるほど。相撲で大成できない時のことも考えてあげるわけですね。そんなことまで考えてくれる親方って、他にいるんですか?

貴闘力 もちろんいますけど、普通はそこをタニマチに託しちゃうわけです。でも、親方は自分の目で何年も弟子を見ているわけですから、相撲がダメでも「こいつは商売に向いてるな」「ボディガードならできそうだ」みたいなタイプ分けができるはずです。だったら極端な話、ボディガードの会社を作って、引退後の力士も含めてそこで働いてもらうとかね。そうしたことで収益を上げれば、別にタニマチに頭を下げる必要がなくなるわけです。むしろ、そこに頼らなくちゃいけない今の仕組みこそ、変えていく必要があると思いますから。

テリー 外からだと全然わからないんですけど、相撲部屋の経営って、そんなに大変なんですか? 貴乃花親方のところなんか、弟子が9人ですけれど。

貴闘力 9人だと部屋の経営を成り立たせるのは大変でしょうね。正直なところ、赤字だと思います。

テリー ええっ、そうなんだ? 関取が4人いても、ダメなんですか。

貴闘力 関取の数は関係ないんです。弟子1人に対して協会からの援助金の額が決まっていますから。

テリー それって、いくらですか。

貴闘力 正確な数字は知らないですけれど、例えば1人に対して年間200万円だと、40人で8000万円ですよね。だから横綱が2人の部屋より、序ノ口が40人いたほうが部屋は潤うんです。

テリー 横綱の優勝賞金とかもあるじゃないですか。

貴闘力 それは個人がもらうもので、部屋の取り分ではないですから。

テリー 貴乃花はあんな調子だから、きっと金儲けは苦手だろうな。焼肉店を11店にまで増やしたノウハウを、貴闘力さんに教えてもらえばいいのにね。最近も、貴乃花親方に連絡することはあるんですか?

貴闘力 たまに「元気?」みたいな電話ぐらいはしていますよ。俺、基本的に彼の生き方が好きだから、応援しているんです。まあ、たまにワケのわからないこともするけど(笑)。

テリー 昨年末、貴闘力さんの三男「納谷」が大嶽部屋に入門したばかりじゃないですか。貴闘力さんから見て、納谷の実力の程はどうなんですか?

貴闘力 どうなんでしょうね。一生懸命やるとは思いますけど‥‥本人には「もともとの素質がないんだから、必死にやらなきゃダメだ」と伝えていますけど。

テリー 何言ってるんですか、貴闘力さんの息子で、大鵬のお孫さんなんて、素質ありすぎでしょう!

貴闘力 いや、今の段階で「ある」なんて思ったら、きっと勘違いします。常に謙虚さと感謝の気持ちを持って、相撲に臨んでほしいですからね。

テリー なるほど。貴闘力さんのそういった目線こそが、これからの相撲の現場に必要になってくるんじゃないですかね。

◆テリーからひと言

 貴闘力さんみたいな柔軟さが貴乃花に少しでもあれば、もう少しうまく立ち回れたんだろうな。焼肉店の経営で忙しいとは思うけど、ぜひ彼にいろんな手ほどきをしてあげてよ。

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