ジャーナリストの田原総一朗氏が6月2日、自身が司会進行を務める政治討論番組「朝まで生テレビ!」(テレビ朝日系)に出演。その不適切発言から司会者としての能力を疑問視する声があふれる事態となった。
加計学園騒動を論じる最中、田原氏は元首相秘書官の柳瀬唯夫氏について「柳瀬のヤツは何やってんだ」と糾弾すると、放送禁止用語としてかなり周知されている不適切な表現を用いて柳瀬氏を呼称。その後、同局の村上祐子アナの顔に画面が切り替わり「先程、田原さんから不適切な発言がありました。お詫びいたします」とアナウンスすると、続けて「田原さん、(進行再開を)お願いします」と討論を再開させた。
「84歳となった田原総一朗氏による失言は今回が初めてのケースではないですが、本人は発言について『とんでもないってことを言いたかっただけなんだけどね。はい。まぁいい』と番組中にコメントし、結局、自身の言葉で謝罪をすることなく終えています」(テレビ誌ライター)
視聴者からはネット上に「本人が謝罪しないなら意味ないのでは?」「番組側が“田原さんから不適切発言が”と失言の主を指定したのは興味深い。彼と心中したくないという番組側からの意思の表れか」「田原さん、少し頑固すぎないですかね」といった反応が寄せられた。さらに「そもそもここ数年の田原さんの暴走は目に余る」「なぜいつまでも公平性に欠ける司会を許すのか」「パネリストの意見をはねのけるのが見ていて不快になる」など、田原氏の司会者としての適性を疑う声まで続出した。
「討論を円滑に進めることが司会進行の役割ですが、自身も積極的な取材を敢行する田原氏はその持論が強すぎるあまり、“強大な権限を持つパネリスト”として討論に参戦する。もちろんこのスタイルこそ彼の特徴でもあり、おもしろさでもありますが『司会者としてダメ』『進行として裁く権限を持ちながら討論に参加するのはズルいし、暴走につながる』などと、不満に感じている視聴者も最近はますます多くなってきているようですね」(前出・テレビ誌ライター)
爆弾発言の投下から、一気に自身の司会者としての欠点をブーイングされる事態へと急転する羽目となった田原氏。80代も半ばにして、まだまだその“ギリギリなせめぎ合い”をやめるつもりはなさそうな元気さには感心するばかりだが…。
(木村慎吾)