前澤氏は「ロッテを買収する」とは口にしていない。そのため、新たな球団を設立しての「16球団構想」を目指しているとの見方もある。いずれにせよ「新規参入」が困難なことは、今回、前澤氏にアドバイスを送っているとされる堀江貴文氏(45)の「ライブドア」が04年の「球界再編問題」の際に蹴られたことでも理解できるだろう。
「前澤社長は今回の構想をブチ上げる前から水面下で、影響力のある球界の超大物OBに接触を試みようとしていたようです。その最大の狙いが落合氏と聞いている。今はどこの球団にも所属しておらず、NPBや球界にはびこる口うるさい権力者たちの顔色をうかがうことなく、自分の決断だけで行動ができるからですよ。しかも落合氏はロッテOBですし、就任1年目の井口資仁監督(43)の去就をどうするかという問題はあるにせよ、マリーンズ買収ならば新指揮官候補としてもインパクトは十分。新球団設立にしても、落合氏を監督として迎え入れるプランなら間違いなく目玉となる。ただし、当の落合氏は間接的なラブコールにも『雲をつかむような話』として素っ気ない対応を示しており、前澤社長との対面は実現に至っていないといいます」(球界関係者)
落合氏との“交渉”がうまくいかない焦りからか、前澤氏はかつて球団買収に乗り出した「リクシル」の幹部や「サイバーエージェント」の代表取締役CEO・藤田晋氏(45)、04年当時の選手会会長だった古田敦也氏(52)にも接触し、自身の球団保有プランについて再三にわたって相談に乗ってもらっているという。
しかしながら、この前澤氏に対する球界の反応は芳しくない。
NPB(日本野球機構)の古参関係者は辛辣だ。
「まだ決定もしていない事項についてSNSで発信してしまうなんて、ビジネスマンとして失格。万が一、ロッテ側が身売りに応じたとしても、他の11球団オーナーの大半は前澤社長の球界参入をまず認めないでしょう。16球団にする新球団設立構想なんてもってのほか。茶番としか言いようがない。金にモノを言わせて女優や絵画、プライベートジェットを次々と“保有”し、それらも包み隠さずSNSにアップしたり、メディアでも自分が出てペラペラとしゃべったりしている。基本的に目立つことが好きな人なのでしょう」
恋人・剛力彩芽(25)の次は、プロ野球球団が狙いなのか──。
「いや、10月1日にスタートトゥデイがZOZOに社名変更をする前に球団保有構想をツイートし、反響を広げて企業価値を高めようとブランディング効果を狙っただけではないのか。実際、ツイートしただけで同社株は高騰したし、球界参入が成功しようがしまいが、もうここまでだけで万々歳と言えるでしょう」(IT関係者)
なんとも怪しげな前澤社長の動きと落合氏の球界復帰願望は、リンクしそうでしないまま“ニアミス”で終わってしまうのか──。