8月16日午前9時50分にミシガン州デトロイトの自宅で、膵臓(すいぞう)ガンのため家族に看取られながらこの世を去った“ソウルの女王”アレサ・フランクリン。76歳だった。
アレサはローリングストーン誌が選ぶ「史上最も偉大な100人のシンガー」に名を連ね、1987年には女性として初めて「ロックの殿堂入り」を果たしている。グラミー賞を18回も受賞し、2009年1月にはオバマ大統領の就任式典にて「My Country, ’Tis of Thee」こと別名「America」を祝唱。その圧倒的な歌唱力と表現力を世界各国の人々に知らしめた。
「彼女が亡くなったことで、波乱万丈な人生にふたたびスポットライトが当たっているようです。テネシー州メンフィス生まれのアレサは、12歳の時に初めて男児を出産、14歳時に別の男性との間に第2子である男児を出産しているため、シングルマザーのエキスパートと言っても過言ではないんです。生涯で2度結婚し、4人の男性との間に4人の息子がいるため、ネット上では『パワフルなのは歌だけじゃなくてキャラも!』『バツ2でクヨクヨしてたけどアレサを見習う』など、歌手としてだけでなく“肝っ玉かあさん”としてのアレサも注目されている側面があるんです」(音楽誌ライター)
アレサは2017年にアルバム「A Brand New Me」をリリースしたのと同時に引退を発表し、闘病生活に入っていた。
アメリカCNNテレビのキャスターは、番組でアレサの死を「新たな世代をも興奮させる。だからこそ女王と呼ばれる。女王は永遠に不滅です」とコメントしたそうだが、“パワフルな私生活の伝説”についても同様だろう。