中でも基本レシピで「最強の腸活食」として定評があるのが「酢キャベツ」である。
先の藤田氏の調査によれば、1日に1回だけ酢キャベツを100グラム食べてもらったところ、腸内のヤセ菌の数が増加。2週間で被験者全員にダイエット効果も出たという。
これまで3食のいずれも酢キャベツを食べなければいけないとされていたため、料理初心者や仕事の忙しいサラリーマンやOLには、ハードルが高かったのも事実。だが今回、藤田氏の調査はこれまでの研究成果を“深化”させることで、より気軽に「腸活」にチャレンジできるようになったと言えよう。
手軽さはもとより、味の面でも今回は大幅に見直しを行った。「健康にいい=マズイ」はもはや過去の話だ。川上氏が言う。
「通常の酢キャベツは穀物酢や米酢を使うことが多いのですが、今回はリンゴ酢と塩麹を合わせることで、より食べやすく仕上げました。寝かせるほど漬物のような食感になります。食前に摂るのがベストですが、小腹がすいた時にもちょっとしたおやつ代わりに気軽に食べられて、お勧めですよ」
味にうるさい週刊アサヒ芸能が推薦するのは、基本レシピをもとにしたアレンジの数々だ。昨今大流行しているさば缶を用いた「さばと酢キャベツのしょうゆあんかけ」は夕食のメインにもなれば、ちょっとした酒のアテにもなる逸品。川上氏イチ推しの「酢キャベツともずくのスープ」はホンの数分で、胃も心も温まる「定番」になりそうなレシピと言えよう。
さらに、意外な組み合わせながら、ぜひともお勧めしたいのが「たまねぎヨーグルト」だ。スライスしたたまねぎをヨーグルトと組み合わせただけだが、両食材ともに腸内の善玉菌を増やしてくれる最強コンビだけに、腸活効果もてきめん。
「たまねぎは繊維を断ち切るようにスライスし、塩麹とあえて20分置くのがポイント。するとたまねぎの辛みが空気に触れることで非常にマイルドになります。たまねぎには食物繊維とオリゴ糖が、ヨーグルトには乳酸菌が豊富に含まれていますから、まさに万能食品と言えるでしょうね」(川上氏)
たまねぎヨーグルトはそのまま食べても十分においしいが、あえて漬けダレにアレンジした「たまねぎヨーグルトのごまだれ豚しゃぶ」は家族団らんのメインおかずにもなる一品。ヨーグルトの酸味を豪快に堪能したい向きには、「たまねぎヨーグルトとキムチのぶっかけそば」はクセになること確実だ。
だがいずれにしても、継続は力なり。最後に田和氏が締めくくる。
「腸活は副作用やリバウンド知らずの健康法。あまりストイックになりすぎずに1日1食だけでも取り入れれば、ダイエットだけでなく、体の不調も徐々に整います。藤田先生も、御年80歳にして肌もツヤツヤで背筋もしゃきっとしているのは腸活のおかげ、と断言しています。ぜひ男性もチャレンジしてほしいですね」
うまいものを食べて病気知らずの無敵なカラダになるなんて、女性だけのブームにしておくのはもったいない話だろう。
※紹介した料理のレシピは週刊アサヒ芸能2018年10月18日号(2018年10月9日発売)に掲載