国民的人気バラエティ番組「世界の果てまでイッテQ!」(日本テレビ系)の“ヤラセ騒動”が波紋を広げている。
11月8日発売の「週刊文春」が報じた同番組の人気コーナー「世界で一番盛り上がるのは何祭り?」における「デッチ上げ疑惑」は、今年5月に放送されたラオスの「橋祭り」が実在しないデッチ上げの祭りだとし、現地証言を交えて番組によるデッチ上げを指摘。さらに翌週号でも文春は昨年2月に同番組が放送したタイの「カリフラワー祭り」でも同様のデッチ上げが行われていたとして追及した。15日に日本テレビの大久保好男社長が謝罪し、“祭りコーナー”の休止を発表。そして17日の「イッテQ」では冒頭で謝罪コメントが読み上げられた。が、これにも一部で“騒動の本質”に触れていないなどの批判が寄せられた。また、BPO(放送倫理・番組向上機構)からも次回の委員会で、問題についての報告書の提出を求められてもおり、まだまだ騒動は沈静化しそうにないが、他局でも同番組の話題でもちきりのようだ。
「『イッテQ』の疑惑が報じられてすぐ『ヤラセ演出に関する注意喚起』のメールが上層部から回ってきましたよ」とはライバル局関係者。こう続ける。
「今後、あらゆる局の番組を巻き込んで、週刊誌とネットメディア主導で『ヤラセ狩り』の流れが生まれるのは確実だと見られている。現在、どの番組の関係者も『ウチの番組も告発されるんじゃないか』との危惧を強めているんです」
中でも「危機感が最高潮に達している」のはTBS系で放送されている「モニタリング」のスタッフだという。
「『モニタリング』は“一般人を巻き込んだドッキリ”というコンセプトのため、もともとちょっとした演出でもヤラセ扱いされがちです。TBSの人間いわく『モニタリング関係者のムードは“お通夜状態”』とのこと。気の毒で仕方ありません」(前出・ライバル局関係者)
はたして、騒動はどのような決着をみるのか。
(白川健一)