往路前半で青学にプレッシャーをかけるとすれば、
「伊勢路で2位の東海大は千葉で2度の合宿を行ってスタミナを養い、起伏の激しい丹沢湖周辺でも極秘合宿。黄金世代と呼ばれた關颯人、鬼塚翔太、館澤亨次らが3年生となり、今年こそはと、11月以降は箱根仕様の練習を積んでいた。ここ3年、総合2位と安定感抜群の東洋大とともに、2校が飛び出しそうです」(アマスポーツ担当記者)
往路の見どころは5区の山上り。「新・山の神」が降臨するのか。
「青学は昨年、竹石尚人(3年)が初挑戦し、けいれんを起こしながらも区間5位でトップを走る東洋大との差を縮めた。2度目の今年はフォームを修正し、原監督は『4代目になるかも』と期待を寄せています」(スポーツ紙デスク)
竹石は全日本駅伝に出場せず、箱根対策に励んでいたというが、
「どこの大学も禁じられているにもかかわらず、『下見』と称して箱根の山を走りまくっています(笑)。年に3回という学校もあるし、通常は1人に1台の車を伴走させるのですが、車2台で集団走などというケースもありました」(スポーツライター)
今年の注目は、前大会で9人抜きを演じた法政大の青木涼真(3年)に集まるが、天候しだいではさらなる大波乱も起きかねない。
「13年の箱根は最大18メートルの強風が吹き荒れ、ダークホースの日体大が総合優勝。それ以降、天候に恵まれていますが、今年は寒くなる可能性があり、5区の走りが総合成績を左右しそう」(駅伝関係者)
同時に復路の8区も海風が強くなれば、厳しい走りを余儀なくされる。佐藤コーチの分析。
「青学としては、たとえ負けていても、トップを視界に入れて走りたい。逆にライバル勢は、1分以上の差をつけて後半を戦いたい。復路は単走になりやすく、淡々と自分のペースで走る選手に向いていますが、横からの海風は走りにくく、追い上げる側にすれば、目標が見えないと焦りにもつながる」
絶対王者の油断でもないかぎり、青学の黄金期は続きそうだが、スポーツ紙デスクいわく、
「そこが唯一の心配でもある。主将の森田が5連覇のご褒美としてアイドルとの対面をねだると、原監督は報道陣に『ぜひ対談企画を』とバックアップ要請。過去2年は、4年生に自腹でハワイ旅行をプレゼントした太っ腹とはいえ、このリラックスムードが吉と出ればいいのですが‥‥」
今回も見どころ満載だ。