映画「ボヘミアン・ラプソディ」の世界的ヒットやゴールデングローブ賞のW受賞などで再注目されているバンド「クイーン」。そのメンバーは当時、英国王室の人気の象徴でもあったダイアナ妃とも親交が深かったという。
「ダイアナ妃がまだ嫁ぐ前から、友人関係にあったといいます。そんなダイアナ妃とのエピソードで驚くのは、フレディ・マーキュリーがプリンセスになってからのダイアナ妃を変装させ、夜のクラブに連れ出したことがあるという話です」(芸能ライター)
イギリスの女優クレオ・ロコス、コメディアンのケニー・エヴェレットとダイアナ妃、フレディらである休日の午後を過ごしていた時に、夜の予定を尋ねられたフレディがロンドンで最も有名なクラブへ行くというと、ダイアナ妃が行ってみたいと言ったのだという。当時、ダイアナ妃はどこに行ってもメディアに追い回され、ストレスが溜まっていた。そのストレスの発散に、フレディがひと役買ったのだ。
「クラブはケンカが始まるなど柄の悪いところもあったようで、ロコスは反対したそうですが、ダイアナ妃はすっかりいたずらっ子モードでやる気満々。そんなダイアナ妃を楽しませてあげようとフレディが実行を決意したんです。ダイアナ妃はエヴェレットの服を借りて、アーミージャケットに、黒いパイロットグラスにレザーキャップで男性モデル風に扮して4人はクラブに潜入。クラブではフレディはじめ、有名な役者たちが現れたことで客はそちらに気を取られ、ダイアナ妃には誰も気づかず、ダイアナ妃は自分でドリンクをオーダーできたほど、この計画は成功したそうです。4人は20分くらいで切り上げ、ダイアナ妃は満足してケンジントン宮殿に帰って行ったそうです。このエピソードは、フレディとダイアナ妃の亡きあと、2016年にこのクラブでミュージカルとして上演されています」(前出・芸能ライター)
ダイアナ妃とフレディの友情、親交の深さを感じさせるエピソードだが、そんな関係だからこそ、90年代初めにフレディやエヴェレットがエイズでこの世を去ったあと、ダイアナ妃は英国を代表するエイズ基金の後援者となって、大きな働きをしたのだろう。
(伊藤その子)