水泳部のエースを自死に追い込んだ張本人は、カリスマ教師の武智大和(田辺誠一)だったのか。そして生徒たちを監禁した美術教師の柊一颯(菅田将暉)に、元カノの父親が協力していたのは本当なのか。謎が謎を呼ぶ展開で話題のドラマ「3年A組 -今から皆さんは、人質です-」(日本テレビ系)において、事件解決後の展開に興味が集まっているという。
「ドラマの最終回に生徒たちが監禁状態から解放されるのはほぼ確実です。そして立てこもり犯の菅田は末期のガンを患っていることから、そのまま病に倒れる可能性が高いものの、もし菅田が逮捕・起訴される場合にはどんな判決が待っているのか。視聴者の間ではそんな予想が盛り上がっています」(テレビ誌のライター)
劇中で菅田が犯した罪には暴行罪や監禁罪、脅迫罪などがあり、細かいところでは食事を届けに来た警察官を殴った公務執行妨害もある。その中で最も重い罪状は何になるのだろうか。
「物語の序盤で生徒を殺害したシーンは狂言だったことがわかっているほか、生徒との信頼関係が成立していることから、暴行罪も問題にはならなそう。それに対して監禁罪の成立は明らかで、これは3カ月以上7年以下の懲役となっています。また警察に真犯人を見つけ出すように迫った行為は『人質による強要行為等の処罰に関する法律』に該当し、法定刑は6カ月以上10年以下の懲役です。ただ、最も重い罪はこれらの行為ではなく、魁皇高校を爆破した『激発物破裂罪』(刑法第117条)。この法定刑は『現住建造物等放火』(第108条)を準用し、死刑または無期もしくは5年以上の懲役と定められているのです。そして裁判では複数の罪を加重する可能性もありえます」(週刊誌記者)
そうなると、激発物破裂罪により最低でも5年の懲役が宣告されることから、執行猶予の条件である「3年以下の懲役」を超過してしまうため、菅田が実刑を食らうのは確実なのだろうか。
「刑法では有期懲役の“減軽”を認めており、激発物破裂罪の場合は短期刑の2分の1に当たる懲役2年6カ月に減ずることが可能。そうなると執行猶予の対象となりえます。犯行の目的が水泳部のエースに自死を強要した真犯人を暴くことであり、監禁された生徒たちも今や菅田の味方。被害者が監禁犯に同情心を寄せる“ストックホルム症候群”に陥った可能性もあるとはいえ、生徒たちが『先生を罰しないで!』と嘆願すれば、裁判官も考慮に入れるかもしれません。しかも真犯人を探せなかった警察に対する批判も渦巻いていることから、実質的に無罪判決も同然の執行猶予に落ち着く可能性も十分にありそうです」(前出・週刊誌記者)
いずれ正体が暴かれるであろう真犯人にはどんな鉄槌が下されるのか。そちらの行方も大いに気になるところだ。
(金田麻有)