スポーツ

イチロー「日本開幕戦出場」でも「引退」包囲網(1)“生きた球”が全然打てない

 野球ファン注目の的、「メジャー日本開幕戦」。熱狂するファンの本音は、「イチローの最後の姿を見届けたい」というものではないだろうか。御年45歳、27年間にわたる現役生活において、世界で最も多く安打を放ってきた男に「瀬戸際」の足音が近づきつつある‥‥。

 3月20~21日は、12年以来、実に7年ぶりとなる、MLBの日本開幕戦(東京ドーム)が行われた。対戦カードは、イチロー(45)と今季メジャーデビューする菊池雄星(27)のマリナーズと、古豪・アスレチックス。大谷翔平がいるエンゼルスも所属するア・リーグ西地区の昨季2位と3位の激突で、シーズンの行方を占う一戦だった。

 ところが肝心のイチローといえば、周知のとおり、オープン戦でまったく結果を残せなかった。開幕シリーズのロースター(選手枠)28人には入ったものの、18打席連続無安打を含む25打数2安打で、打率は1割にも満たない8分。直近のイチローを取材した在米スポーツ紙特派員が語る。

「打撃投手を相手にしての練習ではサク越えを連発し、どの同僚よりも打っている。だからバットコントロールの技術はさびていないんです。でも、オープン戦などの実戦で生きた球を相手にすると全然打てない。速球には差し込まれ、変化球にはまったくついていけてない。私が見た打席では、変化球を振らされてバットとボールの距離が一目瞭然でした。あんなイチローは初めて見ましたよ」

 昨年5月3日、イチローは残りシーズンをチームに帯同するものの試合には出場できない「球団会長付き特別補佐」としてフロント入りすることを発表。そして今年1月24日に再びマリナーズと、選手としてマイナー契約を結んだ。メジャーに詳しいスポーツライターの友成那智氏が言う。

「昨季は試合前の打撃練習には参加はしていましたが、やはり試合勘は別物。実戦に出続けないと養えない。もちろん不調の原因には、肉体的な衰えもあるでしょう。スイングスピードが遅ければ当然、155キロのスピードボールには対応できません。反応速度や動体視力も落ちてきている。残念ながら、現時点ではメジャーのレベルに達していないと言わざるをえません」

 フロント入り会見でイチローは、自身の現状を次のように語っていた。

「自分が今44歳で、アスリートとしてこの先、どうなっていくのかというのを見てみたい。プレーしていなかったとしても、毎日鍛錬を重ねることでどうなれるのか、ということを。その興味が大きい」

 選手であることを諦めずトレーニングを継続してきた結果が「打率8分で凱旋帰国」の体たらくだとすれば、今度こそ「引退」の二文字がチラつく。しかし本人は、現役続行にきわめて前向きのようだ。

「イチローは常日頃から、『最低50歳までプレーしたい』と口にしている。実際、オープン戦でも盗塁を決めたり、外野守備でファインプレーもしているだけに、本人的には肉体的な限界を感じていない。打撃も時間をかければアジャストできると考えているようで、引退する気はサラサラないはずです」(スポーツ紙特派員)

 野球の求道者として、我が道を行くイチロー。しかしその思惑とは裏腹に、各方面から「引退包囲網」が張り巡らされようとしているのだ。

※本記事は週刊アサヒ芸能3月28日号(3月19日発売)に掲載

カテゴリー: スポーツ   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    なぜここまで差がついた!? V6・井ノ原快彦がTOKIO・国分太一に下剋上!

    33788

    昨年末のスポーツニュース番組「すぽると!」(フジテレビ系)降板に続いて、朝の情報番組「いっぷく!」(TBS系)も打ち切り決定となったTOKIOの国分太一。今月30日からは同枠で「白熱ライブ ビビット」の総合司会を務めることになり、心機一転再…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<寒暖差アレルギー>花粉症との違いは?自律神経の乱れが原因

    332686

    風邪でもないのに、くしゃみ、鼻水が出る‥‥それは花粉症ではなく「寒暖差アレルギー」かもしれない。これは約7度以上の気温差が刺激となって引き起こされるアレルギー症状。「アレルギー」の名は付くが、花粉やハウスダスト、食品など特定のアレルゲンが引…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<花粉症>効果が出るのは1~2週間後 早めにステロイド点鼻薬を!

    332096

    花粉の季節が近づいてきた。今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は全国的に要注意レベルとなることが予測されている。「花粉症」は、花粉の飛散が本格的に始まる前に対策を打ち、症状の緩和に努めることがポイントだ。というのも、薬の効果が出始めるまでには一定…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
上原浩治の言う通りだった!「佐々木朗希メジャーではダメ」な大荒れ投球と降板後の態度
2
フジテレビ第三者委員会の「ヒアリングを拒否」した「中居正広と懇意のタレントU氏」の素性
3
3連覇どころかまさかのJ2転落が!ヴィッセル神戸の「目玉補強失敗」悲しい舞台裏
4
ミャンマー震源から1000キロのバンコクで「高層ビル倒壊」どのタワマンが崩れるかは運次第という「長周期地震動」
5
巨人「甲斐拓也にあって大城卓三にないもの」高木豊がズバリ指摘した「投手へのリアクション」