大坂なおみが親日家の看板を下ろして、東京五輪も出場しない!?
テニスの女子国別対抗戦フェドカップ・ワールドグループ(以下=WG)の2部プレーオフ戦を、大坂が出場辞退したのは既報通り。4大タイトルを始め、大きな国際大会に合わせた調整をしているためだというが、去る4月20日から行われたWGへの出場辞退は、今後、大きな問題に発展しそうだ。
「今回のWGですが、日本は3部転落の危機にありました。3部1位のオランダとの入れ換え戦で、出場する両国の選手の成績はほぼ互角。2部残留を決めたものの、もし負けていたら、東京五輪のホスト国でありながら、シード権なしで1回戦から戦うハメになっていました」(体育協会詰め記者)
日本協会も大坂が4大タイトル中心の調整を行っていることは知っていた。それでも、WGを戦う代表入りを打診した理由は、「日本3部転落危機」のためとみられるが、協会側は当初、「大坂は出る」と見ていた。
「マイアミオープンを戦っていた3月下旬、現地入りして大坂に代表入りを要請しました。WGまで1カ月近く空いていたので、スケジュール変更は可能だったはず」(前出・体協詰め記者)
辞退の一報を聞かされ、協会は「五輪出場もしないのか?」と驚いたという。
そもそも、大坂を始めとするプロテニス選手が五輪に出場するには、前五輪から次の五輪までの4年間のうち、「国別代表戦に3回以上出場しなければならない。そのうち、1回は開催年の1年前か、開催年内」と決められている。大坂は17年2月と18年4月に代表入りしたが、「あと1回」が足らない。今回、「スケジュール多忙、疲労」を理由に代表入りを見送ったが、五輪開催イヤーの来年はもっと厳しいスケジュールになる。「大坂は東京五輪に出場しないのでは?」の声も出始めた。
「来年のWGは2月と4月。1月には全豪オープンがあって、3月には大坂が大切にしているマイアミオープンがあります。5月に全仏オープン、東京五輪は7月の全英オープンと8月の全米オープンの間に行われます。4大タイトルの全制覇を目指す大坂は、全英と全米の間に東京五輪を戦うことになります」(専門誌記者)
五輪出場前の全豪オープンとマイアミオープンの前に、WG入りするかどうかも疑問だ。世界に目を向けた大坂は、日本代表戦に集中できそうにない。「親日家」の看板はいったん棚上げか…。
(スポーツライター・飯山満)