参院選の選挙ムードが高まる中、与野党の候補者選定が大詰めを迎えている。女性議員の活躍こそ政党支持率の底上げにつながるだけに、各党の極秘リストにはベテラン女優、80年代アイドル、女性キャスターなど有名美女が勢ぞろい。公示日ギリギリに滑り込む「目玉候補者」の気になる動向を追った!
「解散という言葉は私の頭の片隅にもない」
6月19日の党首討論で、衆参ダブル選について見送る意向を表明した安倍晋三総理(64)。これで参院選は「7月4日公示、21日投開票」の日程でほぼ決まった。公認候補の顔ぶれがそろってくる中、選挙情勢について政治ジャーナリストの山村明義氏はこう分析する。
「『1強他弱』で自民党が優勢なのは間違いありません。13年の参院選で65議席を獲得し、改選を迎えて議席数をどれだけ減らすのかが焦点になります。政党の独自調査や各紙の世論調査を調べると、一時は15議席を落とすという話も出ましたが、自民党内で60議席台はイケるという声が高まってきました」
だが、そんな楽勝ムードを吹き飛ばしたのが、6月3日に金融庁の金融審議会が発表して物議を醸している「老後2000万円不足問題」だ。これで風向きは一転、自民党に強風が吹き荒れ、野党は選挙の争点にするため追及を繰り返している。
「現時点で発表された候補者はローカルタレントや地方アナが多く、近年マレに見るほど目玉候補が出てきていません。クスリや闇営業など芸能界全体のイメージが悪く、タレント候補を擁立しにくい状況ですが、この先、各党の切り札はいるのか。まだ目が離せません」(山村氏)
一気呵成に攻め込みたい野党の刺客として急浮上したのは、元貴乃花親方(46)の前妻でフリーアナの河野景子(54)。
「もともと貴乃花に出馬の噂が絶えませんでした。相撲協会を辞めた3日後にプロレスラーで元文科相の馳浩衆院議員(58)と懇談したり、超党派のスポーツ議連のフォーラムに参加。2月には『貴乃花応援会』と題したパーティーが開かれ、会費は2万円。政治資金パーティーとも言われ、自民党からの出馬説が有力でしたが、今回は断っています。一方で立憲民主党は、景子さんに接近しています。アナとしてしゃべりのうまさだけではなく、講演活動の経験も豊富。ノドから手が出るほど欲しい人材です」(政治部デスク)
元夫より先に政界の「土俵入り」となるか。
同じく野党の超目玉として出馬が熱望されているのは、昨年9月に引退した元歌手の安室奈美恵(41)だ。にわかには信じがたい話だが、歌姫の出馬は本当にあるのだろうか。
「実は、引退の前後から沖縄では出馬の噂が流れています。昨年8月に翁長雄志前沖縄県知事が亡くなった時には、異例の追悼コメントを発表。翁長氏のこれまでの功績や人柄に感謝した内容に、自民党陣営は県知事選に影響を及ぼしかねないと青ざめていたんです。政治への関心は未知数でも、出馬すれば圧勝は約束されたようなもので、野党陣営は最後まで諦めていません」(地元記者)
たとえ出馬せずとも、発言力だけで自民党の脅威になりかねないのだ。