7月4日、参院選が公示されたが、講演会における差別発言が原因で日本維新の会から、その参院選の公認を停止(のちに辞退)された元フジテレビアナウンサーの長谷川豊氏が6月30日、みずからの言い分をYouTube公式チャンネルの動画で公開した。「みなさんもご存知の通り、いろいろあって大変でした」と、切り出した長谷川氏は、どんな言い訳を繰り出したのだろうか。動画を確認した芸能記者が言う。
「参院選の出馬を断念した当時には『10日間ほど固形物を食べることがいっさいできなくなりました』と告白。いきなりの“ナイーブアピール”には、『全部しゃべりますから!』との啖呵も霞んでしまうかのようです。そして出馬断念のきっかけは《1本の悪質な動画》が原因であり、その動画は切り貼り編集されていたため、自分の真意が曲がって伝えられたと主張。切り貼りゆえに『日本語として成立してない』とまで言い切っています」
長谷川氏は悪質な編集を立証するため“プロ編集マン”にインタビューした様子も紹介。映像編集を7~8年手掛けているという人物が証言しているのだが、その内容も微妙だという。
「その編集マンによると、コマ送りで見ると微妙にズレているところがあり、《編集点が何カ所か確認できた》と証言。この程度の動画編集なら1週間もあれば可能だと語っています。しかし長谷川氏が証明すべきは編集の有無ではなく、どんなセリフがどのように編集されたのかという“差分”のはず。編集前後の違いさえ示せば、自分の意に沿わない形で動画が改ざんされたと証明できるのに、そういった具体的な例示はいっさいありません。これではあまりにも説得力に欠けるのではないでしょうか」(前出・芸能記者)
ともあれ長谷川氏は「相当悪質なことをやられた」と憤慨していたが、今回の一件について長谷川氏が出した結論は、なんとも斜め上を行っていたという。芸能記者が続ける。
「長谷川氏は今回の騒動を《だよね》という言葉で総括。その理由として、柳澤伯夫元厚労相が07年に“女性は子供を産む機械”発言で辞任に追い込まれた一件をあげ、『この報道をしたのはボクです』と断言したのです。その上で『今回の件も因果応報なので仕方ない』と総括していました。ただ、そもそもいちアナウンサーの長谷川氏に報道の内容を左右する権限があるはずもなく、まるで自分がニュース番組を作っていたかのように語るのは、古巣であるフジテレビへの侮辱ではないでしょうか」
これには長谷川氏擁護派も〈因果応報かーい!〉とガックリ。これが長谷川氏の真意なのか、ぜひ次の動画で検証してもらいたいものだ。
(金田麻有)