東京五輪・ビーチバレーのテストマッチでもあった「FIVBビーチバレーボールワールドツアー2019 4-star 東京大会」(7月28日最終日)で、日本勢が相次いで敗れる波乱が起きた。優勝候補の一角でもあった坂口佳穂・村上礼華組が予選で敗れた瞬間は衝撃が走った。
「敗因は『ベトナムの砂』ですよ。五輪本番を見据えた大会で、熱中症対策、選手とスタンドの距離、警備などの課題が実際にテストされていました。当然、試合開場に敷きつめられた『ベトナムの砂』も五輪本番で使われます」(体育協会詰め記者)
ベトナム産の砂には、ある特徴が見られる。まず、白い。そして、きめが細かく、湿気を吸わないので軽い。そのため、地面が柔らかくなっていて、選手は足を取られてしまう。俊敏な動きはもちろん、ジャンプ力まで奪ってしまう。そのため、「白い悪魔」なんて異名もあるそうだ。
「男女を問わず、日本選手が課題としているのは、『高さ対策』です。通常の開場よりも踏ん張りの利かない砂の上だと、身長差で劣る日本選手はますます不利です」(前出・体協詰め記者)
敗退後、推定Fカップで“ビーチバレーのユサユサ姫”と報じられたこともある坂口佳穂は「慣れれば、小柄な日本選手に有利だと思う」と語っていた。これまで海外選手の高さに苦しめられてきたので、彼らも思うようにジャンプできないと思っての発言だった。もっとも、日本勢もベトナムの砂の対応策を持っているわけではなかったが…。
「白いベトナム産の砂のせいで、まぶしくて試合が見づらいと思った観客も多かったみたいですね。ただ、近年、海外のビーチバレー会場ではベトナム産の砂がよく使われています。きめ細かな砂の上で俊敏な動きが要求されるので、選手の能力を見極められるからです」(関係者)
テストマッチでの敗退は、日本勢に一抹の不安を残した。
坂口はモデル経験も持つ美女アスリート。推定Fカップのナイスバディで、浅尾美和が活躍していた時代にはなかった胸元の“ユサユサ”が見られ、ビーチバレーにふたたびファンを呼び戻した注目選手でもある。五輪本番では勝ち上がってくれないと、テレビで観戦する視聴者もガッカリだろう。その意味でも、ここは奮起を期待したい。
(スポーツライター・飯山満)