──来年4月には消費増税が予定どおり行われるのでしょうか?
8%に上がることになりますね。それどころか日銀黒田総裁は消費者物価を2%上げるまで金融緩和を続けるって言ってるでしょ。あれは消費税とは別に生活必需品はだいたい4%上がるってことなんですよ。
──えぇー、本当ですか。
つまり、消費者物価というのは私たちが使っているいろんな物の値段の平均を出してるわけですね。例えばパソコンとか携帯などハイテク商品は値下がりしてるでしょ。値下がりしてる物も平均して2%上がるってことですから、身の回りの物は4%ぐらい上がる計算になるんですよ。つまり、消費税が3%上がるわけですから単純計算すると4+3で7%もおサイフから支出が増えるわけです。
──それはヒドい。ただでさえ円安でガソリンなども高騰しているのに。
今はとりあえず株価が上がって喜んでますけど。これからガソリン代、電気代もさらに上がるでしょう。で、メーカーにとってはこれらの要因でコスト高となり、物の値段が上がってくるわけです。さらに円安によって小麦など食料品の値段も上がっている。ありとあらゆる物がこれから上がってくるんです。恐らく、参議院選挙が終わった頃からそういった状況がどっと押し寄せてくることになるでしょうね。
──せめて我々の給料が上がってくれれば‥‥。何か明るい話題や兆候はないでしょうか?
それなら、外交問題ですね。日本が尖閣諸島での漁業権を台湾に認めました。このことは、中国と台湾が共同で日本に対抗することにクサビを打ち込みました。中国は内心怒っていますが、台湾を刺激したくないので自重しています。「日本と台湾は仲よくやっていける」というメッセージになったと思います。
──一時の一触即発状態が回避されたのは歓迎すべきでしょうね。
もっと明るい話もありますよ。最近、沖縄沖で金鉱床が、そして日本海には天然ガスがあることがわかりました。日本近海ではメタンハイドレートも大量に見つかり、レアアースも大量に発見。日本は意外に資源大国になりそうです。探索技術と掘削技術の進歩により、埋蔵資源が次々に発見されているのです。日本はさらに今後、資源大国になっていくでしょう。
──ありがとうございます。少し希望が持てた気がします。
参議院選挙のあとは大変になるかもしれません。逆にいうと安倍総理はそれを狙っているわけですよ。今はいい話ばっかり言って参議院選挙で勝ってしまえばいいわけですから。
──よーく考えて一票を投じないといけない。
そういうことだと思いますよ。