芸能

2019年テレビ界「豪傑墓碑銘」(1)内田裕也は公衆電話を蹴り飛ばし…

 令和元年が暮れようとしている。この1年、もっともっと生きていてほしかったと惜しまれながら、多くの芸能人、著名人が逝った。アサ芸だけが知る、昭和・平成・令和を生きた有名人たちの破天荒レジェンド秘話を振り返り、追悼としたい。

 30年前の平成元年11月、松田優作(享年40)が死んだ。平成元年生まれが30歳になり、平成も天皇の代替わりで令和元年となった今、松田龍平、翔太の父親と言ったほうがわかりやすいのかもしれないが、今年2019年は、かつての若者たちにとってシビれるほどの大スターだった松田優作没後30周年にあたる。そして今年、松田がリスペクトし、浅からぬ因縁のあった二人の男が死んだ。

 一人は、グループサウンズのアイドル歌手から俳優に転じ、伝説的ドラマ『傷だらけの天使』や『太陽にほえろ!』で、はみ出し刑事・マカロニを演じたショーケンこと萩原健一(享年68)。そしてもう一人は、日本のロックの草分け的存在である内田裕也(享年79)。優作が原案、主題歌を歌った『ヨコハマBJブルース』(81年)や、遺作となったハリウッド映画『ブラック・レイン』(89年)でも共演、風貌も生き方も超個性的だった。内田、萩原、松田の3人は、ともに歌手で俳優、そして映画、映像づくりへの強いこだわり、そしてなにより暴力的なまでのパッションを持っていた。

 ショーケンと松田の出会いは『太陽にほえろ!』で、ショーケンが、今や伝説となった唐突で壮絶かつ滑稽な殉職シーンを演じて降板したあと、代わってジーパン刑事として登場したのが松田優作だった。そしてショーケンの殉職シーンを踏襲して、優作もまた自分らしい殉職シーンを演じて同作を降板する。

 優作は当時すでにカリスマ的な人気者になっていたショーケンに強いライバル意識とコンプレックスを抱いていたと言われている。アサ芸の取材にショーケンはこう語っていた。

「79年の東京・厚生年金会館のコンサートの楽屋に、松田優作が『健ちゃん、ありがとう!』って興奮した表情で飛び込んできたよ。あのツアーの衣装は、バンドの分も含めて僕が全て決めた。アルバムのジャケットにもあるけど、赤いシャツに銀のネクタイ、それにソフト帽をかぶって。優作がその直後に始めた『探偵物語』(79年・日本テレビ系)の衣装、あれとほとんど同じだもんね」

 優作がショーケンをいかに意識していたかを示すエピソードだ。

 生前、みずからの半生を振り返って「ジェットコースターのような人生」と語ったショーケンだが、私生活はクスリとアルコールにまみれた日々でもあった。最初の結婚が破綻し、マスコミからの逃避行を続けていた時のことだ。

「萩原は逃亡先のバリ島からなかなか家に戻れなかった。そこに救いの手を差し伸べたのが、いしだあゆみ(71)。自宅にかくまったことで、いしだのベッドで寝ている時に、萩原が寝小便をしてしまい、素直に謝る姿に女心をくすぐられたという話です」

 と芸能記者が証言している。

 内田裕也の豪快エピソードといえば、91年の都知事選挙に出馬した際の政見放送で、のっけからジョン・レノンの「パワー・トゥ・ザ・ピープル」を歌ったあと、英語で自己紹介した空前絶後の“事件”のインパクトは忘れられない。当時、取材した芸能デスクが語る真相とは──。

「実は、当初は公約を読み上げる予定でしたが、NHKからトレードマークのバンダナを『鉢巻きは禁止』などと文句をつけられて急きょ気が変わり、全てアドリブで乗り切った」

 都知事選落選後にアサ芸で、「もう許さん!」と題した連載コラムが始まったが、連載初回の打ち合わせを兼ねてホテルのロビーで待ち合わせていたところ、いきなり「ふざけんなコノヤロー」と公衆電話を蹴飛ばし始めたという。アサ芸担当記者もその迫力に「もう許さん!」と言われているようで、肝を潰したほどだった。

カテゴリー: 芸能   タグ: , , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    なぜここまで差がついた!? V6・井ノ原快彦がTOKIO・国分太一に下剋上!

    33788

    昨年末のスポーツニュース番組「すぽると!」(フジテレビ系)降板に続いて、朝の情報番組「いっぷく!」(TBS系)も打ち切り決定となったTOKIOの国分太一。今月30日からは同枠で「白熱ライブ ビビット」の総合司会を務めることになり、心機一転再…

    カテゴリー: 芸能|タグ: , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<寒暖差アレルギー>花粉症との違いは?自律神経の乱れが原因

    332686

    風邪でもないのに、くしゃみ、鼻水が出る‥‥それは花粉症ではなく「寒暖差アレルギー」かもしれない。これは約7度以上の気温差が刺激となって引き起こされるアレルギー症状。「アレルギー」の名は付くが、花粉やハウスダスト、食品など特定のアレルゲンが引…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , , |

    医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<花粉症>効果が出るのは1~2週間後 早めにステロイド点鼻薬を!

    332096

    花粉の季節が近づいてきた。今年のスギ・ヒノキ花粉の飛散量は全国的に要注意レベルとなることが予測されている。「花粉症」は、花粉の飛散が本格的に始まる前に対策を打ち、症状の緩和に努めることがポイントだ。というのも、薬の効果が出始めるまでには一定…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , , |

注目キーワード

人気記事

1
上原浩治の言う通りだった!「佐々木朗希メジャーではダメ」な大荒れ投球と降板後の態度
2
【高校野球】全国制覇直後に解任された習志野高校監督の「口の悪さ」/スポーツ界を揺るがせた「あの大問題発言」
3
エスコンフィールドに「駐車場確保が無理すぎる」新たな問題発覚!試合以外のイベントでも恨み節
4
「子供じゃないんだから」佐々木朗希が米マスコミに叩かれ始めた「温室育ち」のツケ
5
日本人に大打撃!タイ政府「外国人締め出し」で長期滞在とビザ取得が困難に…そして口座凍結まで