慶応義塾大学病院の研修医40名が3月26日に懇親会を開き、そのうちの8名から新型コロナ陽性反応が出たことが4月7日、わかった。現在この8名は、入院治療中だという。
4月9日発売の「週刊文春」は、この懇親会についての詳細を掲載。同誌によれば、会は、鳥料理メインの居酒屋チェーン、ダイニングバー、さらにパーティールームを備えるカラオケ店と3次会まで行われ、のべ10時間ものどんちゃん騒ぎが繰り広げられたという。
会を開催した26日は、慶応病院に入院中の患者4名から陽性反応があった。このことを気にしたのか、幹事は、会の最中だった21時54分に、
〈慶應でコロナインシデントがあったため
・SNSへのアップをしない
・医療従事者であることを言わない
・手指衛生をする
でお願いいたします〉とのLINEを送っていたとも同誌は報じている。いわば“口止め”である。
この報にネット上には「学業優秀でも、人として優秀じゃない見本市!」「勉強はできるのかもしれないが常識がなさすぎて引く」「家族にも会えずに必死に働いておられる医療従事者の方々のお気持ちを考えるとやるせないです」「あまりにも危機感、そして生命の重さを理解してなさすぎる。正直、医療の道に踏み込んでほしくない」など厳しい意見が寄せられた。
「研修医の感染は、慶応病院に多大な影響を及ぼします。今はどの病院でも医療従事者が忙しく疲弊している。なのに彼らのせいで、飲み会に参加していない人も含めて99人の研修医を2週間の自宅待機とせざるをえなくなった。それだけではなく、研修医がみずから慶応病院の8つのベッドを埋めることになったとのことです。彼らの医師としての適性が疑われても仕方のない行為です」(医療ジャーナリスト)
ある医療従事者は「周りの人が皆、感染者だと思って行動してほしい」と警鐘を鳴らす。今、一人一人の慎重な行動が求められているのだ。