台湾で人気のニュースキャスターとして活躍する“キャサリン・チャン”こと張雅琴氏が、各国からの批判に対して的外れの反論を繰り返している世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長に対して痛烈な批判をぶちあげたという。
ニュース専門チャンネル「年代新聞台」で活動する張氏は現在、新型コロナウイルスに対する台湾の取り組みを発信するYouTube番組「雅琴看世界 The View with Catherine Chang」を担当。4月9日配信分で「テドロスのウイルス、テドロスのウソ」との特集を放送したのである。
そのテドロス事務局長は4月8日、〈台湾から3カ月に及ぶ人種差別的な人身攻撃に遭ってきた〉といった内容の発言をしていた。
そのテドロス氏に向かって張氏は「あなたの言動を正し、台湾に謝罪することを強く求める」と言い放ったのである。
さらに張氏は台湾のWHO入りが認められていないことは気にしないと触れつつも、台湾こそがテドロス氏による差別に苦しんでいると直言。「あなたの記憶をリフレッシュさせましょう」と前置きし、台湾が昨年末に新型コロナウイルスはヒトヒト感染するとWHOに伝えるも無視されたことや、全世界の死亡者数が8万8000人(配信当時)にも上りながら中国政府に感謝し続けていることなどを、痛切に面罵したのである。
「その一方で、台湾がエチオピアに医学教育を施していることや、手術代のないエチオピア人向けに51万台湾ドル(約180万円)を募金で集めたことなどを紹介し、『あなたが台湾批判を繰り広げている間、台湾はエチオピアに貢献し続けた』と、エチオピア人のテドロス氏を皮肉ってみせました。そして最後に『台湾を攻撃しても事務局長の座は安泰となりません。正義は勝つのです』との啖呵を切ったのです」(週刊誌記者)
対外関係では、麻生太郎副首相が3月26日に「(WHOは)“チャイニーズ・ヘルス・オーガナイゼーション”ではないか」と語ったことや、安倍晋三首相が台湾の蔡英文総統に返信したツイートなどを紹介し、日本との良好な関係をアピール。
台湾が欧米に6000万枚のマスクを寄付し、アメリカのポンペオ国務長官やチェコ・プラハの市長らがマスク寄贈に感謝していたことも紹介した。
「張氏は米コロンビア大学で国際関係学の修士号を取得した才女。2014年の“ひまわり学生運動”では舌鋒鋭く政府側を批判し、“女戦神キャスター”の異名を取る人気者です。その歯に衣着せぬ物言いは、中国の人民日報から中国人民に敵対する人物として名指しされたほど。今回の動画でも中国に与するテドロス氏を舌鋒鋭く批判しており、その姿勢と流ちょうな英語には台湾人タレントのヴァネッサ・パンが《英語でこれ程人を罵倒できる自信ない(笑)》と感心していました」(前出・週刊誌記者)
日本のニュースキャスターは、必要とあらば、張氏ばりにテドロス氏批判を展開できるか。
(金田麻有)