多くの芸能人を窮地に立たせ、時にはタレント生命をも奪った「失言」。SNSが発達した今では、さらに慎重な発言が求められるはずだが、この手の「悲報」はあとを絶たない。
まずは、コロナ禍にまつわる失言から。東京都から週末の外出自粛要請が出されたやさきの3月27日に、「直撃LIVE グッディ!」(フジテレビ系)のVTR出演で「熱が出るまで絶対に自粛しません!」と宣言して大炎上したのが、せんだみつお(72)だった。
「恐らく『団塊の世代は元気だよ』と伝えたかっただけなのでしょうが‥‥」
と理解を示しつつも「SNSをあまり見ない世代の失言」と分析するのは、時事ネタを織り交ぜた漫談で評判の芸人・ユリオカ超特Q氏だ。
「よくも悪くも、今はSNSで世論が形成される時代。テレビが主な情報源という人には伝わるメッセージかもしれませんが、それ以外には届きづらい。せんださんの娘・せんだるかさんが《(今までの人生)38年間で一番キレています》《説教しました》と即座にSNSで発信し、火消しに成功したのが象徴的。逆に娘さんの株は上がりました」
一度手に取った商品を棚に戻すスーパーの客や、公園で遊んでいる親子などに《ちょっと気持ちが緩んで来ているような気がします》と自身のブログで疑問を呈した大桃美代子(54)も、「子供を連れて外出せざるをえない家庭の事情がわかってない」などと炎上して、謝罪するハメに。ネット住民は「自分の意見は絶対に正しい」と言わんばかりの「上から目線」発言には特に手厳しいのだ。
一方で「もうスゴいとしか言いようがない」とユリオカ氏が絶賛したのは、元女優・高樹沙耶(56)。スーパーなどで起きている買い占めに、Twitterで《自粛の発表前に大型ストアー小売店に先に伝えて段取ればパニックは小さくできるわけで、わざわざパニクらせてるとしか思えない!》と指摘、多くの賛同を得た。ところが、直後に《商品券より大麻の有効利用解禁!》と投稿し、大ヒンシュクを買ったのだ。
「以前、『もっとテレビで取り上げれば、大麻もタピオカみたいに流行する』と発言をしていましたが、まったくブレがない。高樹さんの『大麻至上主義』がいかんなく発揮されています(笑)。今後もどんなニュースに大麻を絡めるか、期待しています」(ユリオカ氏)
コロナ関連では、松嶋尚美(48)もプチ炎上。4月8日放送の「バイキング」では自宅からテレワークで出演するも、MC・坂上忍に現在の状況を聞かれると「正直なこと言うと、昨日友達と家で遊んじゃって」と口を滑らせた。
「タレントはテレビ局に行き、控え室に入り、衣装に着替えて‥‥と出演へのスイッチを入れていきます。しかし、自宅のテレワークではそれができない。気の緩みが生んだ失言でしょうね」(ユリオカ氏)
気が緩むといえば、少人数で収録が行われるラジオ番組も失言が生まれやすい。今や人気絶頂の藤田ニコル(22)も、3月14日放送のラジオ番組「藤田ニコルのあしたはにちようび」(TBSラジオ)で、
「性行為のあとは、ちゃんと(精液を)拭いてくれる人が好き」
と発言。ふだんのセックスが生入れ・腹上射精の可能性を示唆したのだ。
「ある番組で霜降り明星・粗品くんが『包茎の皮が長すぎてセックスができない』と話した時、スタジオにいたニコルさんは『かわいそう』と涙を流して泣いていました。アンタはどれだけ性の喜びを知っているのかと(笑)。何でもあけすけに話し、女性に支持されるニコルさんですから、このぐらいの失言では何でもないのでは。粗品君の一件以来、私も応援しています」(ユリオカ氏)
逆に、女優の広瀬すず(21)は女性をイラつかせる失言をしてしまった。映画の番宣で「めざましテレビ」(フジテレビ系)に出演。映画に登場する若返りの薬について聞かれると「逆に10歳くらい年を取れる薬が欲しい。女は30~35歳くらいがいちばんモテると言われたから」と、若さゆえの余裕を見せつけたのだ。これには、
「30代のうちの嫁さんも、『これを職場の新人に言われたらムカつく』と言っていました。男性はそれを無邪気さと肯定的に捉えますが、女性にはモヤモヤがたまりそう。もし、この状況で不倫や略奪愛が発覚したなら、大炎上は免れないでしょう」(ユリオカ氏)
失言ひとつが、コロナより早く芸能人の息の根を止めてしまうかもしれない。