独自の大阪モデルを打ち出し、コロナ対策に取り組む大阪府・吉村洋文知事の評価がうなぎのぼりだ。
政治部デスクが説明する。
「毎日新聞のアンケートでは『東京アラート』の小池百合子都知事を大きく引き離し、“評価できる政治家”1位に選ばれました。通天閣を黄色からグリーンに変えたほか、医療関係者へのQUOカード配布、ライブ会場でのクラスター追跡システムなど、矢継ぎ早にコロナ対策を打ち出すスピード感ある手腕が府民から絶大な人気を得ています」
コロナ対策で名を挙げた44歳のイケメン知事だけにマスコミも放っておかない。
「連日の会見がワイドショーで中継されるほか、報道番組にも特別出演するなどまさに時の人。政党支持率の世論調査では、日本維新の会を、立憲民主党を抜いて野党の1位に押し上げたのも、ひとえに吉村知事の存在があったことは否めません」(前出・デスク)
一部ではアベノマスクで人気凋落の一途の安倍総理に代わる、次期総理まで待望する声まで出ているのだが…。
在阪ジャーナリストが、その舞台裏を打ち明ける。
「大阪府は”府市合わせ”の二重行政で財政が火の車です。そのため維新は都構想を打ち出し、保健所など公的機関を統合・撤廃してきました。その一方で、2025年には大阪万博の開催が控えており、開催にはIRマネーによるインフラ整備が不可欠なのです。吉村知事も6月3日の会見で、コロナ禍でもIR誘致を是が非でも進める意思を強く語っています。とはいえ、すでに米大手のカジノ事業者は日本でのIR開発から見送ることも決めており、これ以上立退かれては大阪は“焼け野原”と化してしまう。知事が連日、『2025EXPO』のロゴ入りの服でコロナ対策に取り組んでいるのは、何としてもIR誘致を進めて万博も成功させようという強い祈りの意味が込められているように思えますよ」
アフターコロナでもカジノが「ごっつ儲かれば」いいのだが、いろいろな意味で今が正念場なのかもしれない。