とんねるずの石橋貴明が6月18日にYouTubeチャンネルを開設し、一発目の動画「石橋貴明、58歳。YouTube、はじめるでしょ。」を公開した。3日目の時点で80万回弱再生されており、YouTubeの「急上昇ランク」で1位になり6月24日昼には186万2000回以上を再生し、順調な滑り出しを見せている。
「SNSではとんねるずをリアルタイムで見ていたファンを中心に《待ってました!》《一発目から笑った》などと好意的な声が寄せられています。その一方で、石橋の地上波冠番組『石橋貴明のたいむとんねる』や『石橋、薪を焚べる』(いずれもフジテレビ系)の視聴率が2%ほどに低迷し、ゲスト陣の顔ぶれも弱いことから、YouTubeのほうもいずれは失速するとの観測も少なくないようです」(芸能ライター)
そんな石橋のYouTubeチャンネルは、はたしてどのくらい続けていけるのか。1年もたないとの悲観論もある中、前出の芸能ライターは「大成功する可能性は大いにありますよ」との見立てを示す。
「石橋の冠番組では視聴者のほとんどが『M3層』(50歳以上の男性)と『M2層』(35~49歳の男性)で占められていました。これらの中高年男性は財布のひもを妻に握られていたり、経済的余裕がある人でも高価な商品をたまに買うだけなどテレビCMのクライアント企業にとっては旨味が少ない層であり、2%程度の視聴率では番組の存続が難しかったのです。しかしその一方で視聴率2%は約115万世帯に相当し、前述の80万回弱再生という数字に近い。つまり石橋の冠番組を見ていた人たちがYouTubeにシフトしてきた可能性もあるのです」
182万回超えの再生はYouTubeの基準ではかなり立派な数字と言えるだろう。それゆえ石橋の動画がM2層やM3層といった中高年男性を惹きつけるのであれば、勝算は十分に高いという計算になる。
「しかも石橋のチャンネルでは《今後の配信は、毎週木曜21:00に定期配信+@で展開します》と明示。テレビの流儀に慣れたオジサンたちが《木曜21時だから石橋の動画を観よう》と習慣化できるように配慮しています。デジタルネイティブ世代の若者なら登録チャンネルからの通知を受けて動画を観にいくというアクティブな使い方に慣れていますが、オジさんたちは身に染みついた受け身の姿勢をなかなか変えられないもの。そこで石橋をサポートする制作陣は定期配信メインのスタイルを採用したのではないでしょうか。その姿勢はYouTuber化で先行したカジサックや宮迫博之らの“動画をやるなら毎日配信!”という姿勢とはまさに対照的だといえそうです」(前出・芸能ライター)
YouTubeの流儀に寄せることで成功したカジサックや宮迫の道を追うことなく、石橋は“YouTubeのテレビ化”という手法に挑戦しているのかもしれない。
(金田麻有)