エンタメ

我が青春の週刊少年ジャンプ(10)「魁!!男塾」のさまざまなギミックが記憶に残る

 痛恨トラブルで連載終了となったデビュー作。その、しばらくあとに連載開始となったのが、さらなるヒット連載となった「魁!!男塾」だ。同作品はストーリーもさることながら、作中のさまざまなギミック(仕掛け)が多くの読者の記憶に残ることとなる。その一つが「民明書房」だ。

「魁!!男塾」では、キャラクター同士の決戦方法や修行方法、登場人物の必殺技などについて、その起源などのウンチク話が、「民明書房」なる出版社から発行されている。「分子核構造その理論」「武の中国史」などといった書物からの引用の形で文で解説するのが定番の演出方法だった。

 ところが、実は、このウンチク自体がストーリーをおもしろくするための「架空の歴史ウンチク」。したがって書物名も出版社名も架空なのだが、出版社が決まって「民明書房」なのだ。しかし、インターネット検索などない時代の話。あまりにもっともらしく書いていたため、信じてしまう読者も少なくなかった。

「最初はみんなけっこう信じてたみたいでね。そのうちだんだん読者も『あれ? おかしいな』って思い始めたらしい(笑)。ゴルフの起源が『呉 竜府』っていう武術で、中国が起源だなんて書いたんだから。でも、弁護士の人だったかなあ、編集部に苦情が来てね。『ゴルフはイギリス発祥です』って(笑)」

 このユニークな着想は少年時代に読んだ漫画から生まれたものだという。

「昔から白土三平先生とかが描いていた、ある種のニセ科学みたいなものに興味があってね。『足が沈む前にもう一方の足を上げていけば水の上を走れる』とかあったでしょ? ああいうのが好きだったから自然と出てきたんじゃないかな。それがだんだんエスカレートしていって『民明書房』になった」

 こうしたエピソードは、もちろん資料などはほとんど使わず、宮下の想像力で作られていった。

「あんまり頭を使って考える漫画は俺には無理なんだよね(笑)。本当に思いつきだった。『民明書房』の部分は、ネームの段階では空けてあってさ。最後に原稿を描く時に考えてたよ。でも、自分でも楽しんで描いてたね」

カテゴリー: エンタメ   タグ: , , ,   この投稿のパーマリンク

SPECIAL

アサ芸チョイス:

    デキる既婚者は使ってる「Cuddle(カドル)-既婚者専用マッチングアプリ」で異性の相談相手をつくるワザ

    Sponsored

    30〜40代、既婚。会社でも肩書が付き、責任のある仕事を担うようになった。周囲からは「落ち着いた」なんて言われる年頃だが、順調に見える既婚者ほど、仕事のプレッシャーや人間関係のストレスを感じながら、発散の場がないまま毎日を過ごしてはいないだ…

    カテゴリー: 特集|タグ: , |

    これから人気急上昇する旅行先は「カンボジア・シェムリアップ」コスパ抜群の現地事情

    2025年の旅行者の動向を予測した「トラベルトレンドレポート2025」を、世界の航空券やホテルなどを比較検索するスカイスキャナージャパン(東京都港区)が発表した。同社が保有する膨大な検索データと、日本人1000人を含む世界2万人を対象にした…

    カテゴリー: 社会|タグ: , , , |

    コレクター急増で価格高騰「セ・パ12球団プロ野球トミカ」は「つば九郎」が希少だった

    大谷翔平が「40-40」の偉業を達成してから、しばらくが経ちました。メジャーリーグで1シーズン中に40本塁打、40盗塁を達成したのは史上5人目の快挙とのこと、特に野球に詳しくない私のような人間でも、凄いことだというのはわかります。ところで、…

    カテゴリー: エンタメ|タグ: , , |

注目キーワード

人気記事

1
「反大谷翔平」の上原浩治に「直球質問」をぶつけたら返ってきた「絵文字」が…
2
東京ドームで観客半分の「プレミア12」にサッカーファンが「シラケる」挑発バトル
3
なんだこりゃ!岡田将生の電撃結婚を「完全スルー」した「めざましテレビ」の担当は元カノ鈴木唯アナ
4
「メジャー挑戦」佐々木朗希はドジャース入りでなく千賀滉大や前田健太のように孤軍奮闘せよ
5
大谷翔平「MVP受賞映像」で「真美子夫人の妊娠説」が噴出したワケ