女優の長澤まさみがシングルマザー役に挑んだ公開中の映画「MOTHER マザー」(大森立嗣監督・脚本)。実際に起きた少年による祖父母殺害事件をベースにした作品だ。
長澤は男たちと行きずりの関係を持ち、その場しのぎで生きる女を熱演。今年度の賞レースをリードしそうな作品だが、もう1人注目を集めているのが、長澤演じる母からの歪んだ愛情を受けて育った少年役の新人・奥平大兼(おくだいら だいけん)だ。
中1の時に渋谷でスカウトされ、事務所に所属したものの、当初はバスケ部の活動に注力。部活引退後の中3の9月からレッスンを受け始め、わずか2カ月後に今回の役のオーディションで選ばれた、まさにラッキーボーイ。
「長澤の初の汚れ役が絶賛されていますが、加えて、本作が映画初出演となった奥平の存在感に驚かされた人も多い。まさにダイヤの原石という印象で、長澤もその堂々たる演技ぶりを絶賛しています」(芸能ライター)
所属事務所はスターダストで、初オーディションで大役に抜擢されたとなると、是枝監督作「誰も知らない」で脚光を浴びた柳楽優弥と重なる。また、小学校時代、全国武道空手道交流大会で優勝したという経歴は、中3の時に空手の世界大会で優勝した同じくスターダスト所属の横浜流星と似ている。
「奥平はこの映画の撮影後、横浜流星、山崎賢人らと同じスターダストの制作2部に籍を置いたという。若手男優を育てるのがうまい事務所ですから、奥平も有力なネクストブレイク候補ですね」(前出・芸能ライター)
今後の活動に注目したい。
(鈴木十朗)