古里に負けず劣らず憎まれ役として注目されたのが、小木曽人事部次長役の緋田康人(49)。
「上司には媚びへつらい、気に入らない部下には机を叩いて威圧する小木曽を演じたのは、元人気お笑いコンビ“ビシバシステム”の西田康人です。94年に現在の緋田に改名し、01年の映画『完全なる飼育 愛の40日』をはじめ、竹中直人作品の常連役者です」(映画ライター)
前述の古里同様、小木曽からもイビられた半沢の同期・近藤役の滝藤賢一(36)は、堺との共演が今回で3回を数える相性のよさだ。仲代達矢(80)主宰の無名塾出身で、同期には真木よう子(30)がいる。
「日航機墜落事故を扱った映画『クライマーズ・ハイ』では地方紙記者に扮した堺の後輩役ですが、この映画でも御巣鷹山の事故現場がトラウマとなり、『半沢直樹』と同様、心の病を患う役柄でした」(前出・映画ライター)
また、エンドロールに名前があれど、どこに出ているのかが謎と話題なのが、フリーアナの夏目三久(29)。実は夏目は、半沢が勤める東京中央銀行のイメージキャラクターとして同行内に貼られたポスターの中で出演しているという細かさだ。
「夏目は、堺と同じ芸能事務所なのでバーター出演だという話も出ています」(芸能マネジャー)
続けて、より細かいところを突いていこう。自宅シーンを見ていて気になるのが、半沢夫婦の幼稚園児の長男・隆博の存在だ。
「回が進むまで一見、子供はいない新婚夫婦のように見えるのですが、しだいに『隆博は‥‥』などのセリフが出てくるので子供がいることがわかる。でも、実は初回から出ていて、上戸彩(27)が演じる半沢の妻・花が近藤の家を訪ねる場面で、近藤の子供と遊んでいたのが隆博なんです。演じるのは二宮慶多くん(8)。CMや映画に出ている子役ですが、尺の問題で今回はほとんど出番がありません」(テレビ誌ライター)
建物で細かいことを言えば、東京中央銀行東京本部はモデルが実在していそうだが、同じ形のビルはない。
「地上7階建の三井本館に、CG処理をして高層ビルにした架空のビルなんです」(前出・テレビ誌ライター)
それにしても第5話で、悪徳支店長・浅野の横領を見逃し、第7話では金融庁調査で見つかるとヤバい「疎開資料」を自宅に隠したりしている半沢。やり手なのはわかるが、これってもしかして前科2犯では!?
これについて田中喜代重弁護士がこう解説する。
「横領の見逃しは、犯罪の実行犯でも助長しているわけでもないので、あるとすれば会社の内規違反でしょう。金融庁調査から資料を隠す行為も、監督省庁による内部調査なので、行政処分はあっても、犯罪には当たらないでしょうね」
最後に細かい演出を手がけるディレクター・福澤克雄氏の素顔トリビアを。
「福澤諭吉の玄孫で慶應大出身。大学時代にはラグビー日本選手権の優勝メンバーで、190センチ・100キロの巨漢。ジャイアンにかけて“ジャイさん”と呼ばれる一方で、料理もプロ級の腕前です」(前出・TBS関係者)
最終回に向けてまだまだトリビアの種も増える!?