86年に歌手デビューした森恵(51)は、目鼻だちのくっきりした「熊本発の美少女」だった。一度は芸能界から身を引いたが、四半世紀ぶりでアサ芸に登場!
──芸能界入りは、どういった経緯で?
森 とにかく歌手になりたくてなりたくて。熊本では「ちびっ子歌合戦」など、地元のコンテストを荒らしていたんです。同郷の島津亜矢ちゃんもそうでしたが、彼女は当時から別格という感じでしたね。
──すでに「歌怪獣」と呼ばれる片鱗を見せていたわけですね。そして、中3で「全国ヤング選抜スターは君だ」の出場を機に、大手プロダクションからスカウトが。
森 熊本の高校に入学はしたんですけど、そのまま上京したので、あっという間の中退。先輩の小泉今日子さんも同じ形でしたので、私も決心しました。
──歌手デビューの前に「スクール☆ウォーズ」(84~85年、TBS系)や「乳姉妹」(85年、TBS系)など大映ドラマが続きます。
森 その後、私の初主演ドラマは「月曜ドラマランド/宇宙少女モルモ10分の1」(87年、フジ系)だったんですけど、スタッフの方に「芝居が大映だね。もう少し自然にできない?」と言われました。
──ああ、しみついてしまったわけですね。
森 大映ドラマ特有の大げさなセリフ回しを一から教わってしまったので(笑)。
──その後は歌手としてヒット曲も出しつつ、転機となったのが「超獣戦隊ライブマン」(88~89年、テレビ朝日系)に抜擢されたことでしょうか。現役アイドルが戦隊モノに主演するのは異例のことでした。
森 スーパー戦隊シリーズが10周年ということで、嶋大輔さん、西村和彦さんとキャスティングを充実させたみたいです。ただ私、運動神経が悪いのでアクションは大変でした。見せ場を作るために「自転車に乗れます」「縄跳びができます」と言ったら、それを生かしていただきました。
──ただ、歌手デビューから10年後の96年には活動を休止。そのワケは?
森 大きな事務所にいて、売れなくなったら自分のせいとメンタル的に弱くなっていったんですよ。実際、「熊本に帰って結婚しろ」と言われたこともありましたし、私自身が「消えてなくなればいいのに‥‥」というところまで追い込まれた。それが今、セラピストになったきっかけでもあります。あきらめずに生きていてよかったなと思います。
──久々にファンの前に姿を見せたのが18年のこと。
森 ちょうど「ライブマン」から30周年ということで、記念イベントに呼ばれまして。嶋さんと会うのも29年ぶりでした。その翌年には「森恵復活祭」をやるという話になり、私、復活してないのにと思いながら(笑)。ここに嶋さんも出てくれて、久しぶりに私の歌も歌えて、当時のファンクラブの方々も来てくれて。まさか私は、また表に出るなんて思ってもみませんでした。あ、ヒーリングアーティスト「光」としての活動で、初めての個展を開催中なんです。ぜひ、見ていただければ!