●ゲスト:寺門ジモン(てらかど・じもん) 1962年、兵庫県生まれ。85年、肥後克広、上島竜兵らと「ダチョウ倶楽部」結成。「リアクション芸」や「つかみギャグ」で人気となり、バラエティー番組に欠かせないグループに。メンバー個々の活動が増えてからは「グルメ」「サバイバル」「肉体鍛錬」「オオクワガタ」などに関する知識を披露し、マニアとしての活動が増える。「寺門ジモンの取材拒否の店」(フジテレビ系)、「寺門ジモンの肉専門チャンネル」(フジテレビONE)など冠グルメ番組にも多数出演。「食品衛生管理者」の資格も所持している。11月20日、原作・監督を務めた映画「フード・ラック!食運」が全国で公開される。
グルメ、サバイバル、肉体鍛錬、オオクワガタと多方面でマニアックな活動を展開しているダチョウ倶楽部の寺門ジモン。この11月、焼肉店を舞台にした初監督映画「フード・ラック!食運」が公開される。初めて飛び込んだ映画界で、寺門が直面した壁を天才テリーにとことん語り尽くした!
テリー 初監督の映画がついに公開。すごいじゃん。
寺門 ありがとうございます。「フード・ラック!食運」という、見終わったら焼肉屋さんに行きたくなる映画です。
テリー ねぇ、ほんとだよ。
寺門 見たことありませんよね。1枚の肉が焼かれていくところを大スクリーンに映すなんて。あれ、肉を裏返す時のジュージューって音も、映像に合わせて左右に振ってるんです。
テリー へぇ。さすが凝り性だなぁ(笑)。またキャストも豪華だよね。主演がEXILE NAOTO君と土屋太鳳ちゃん。
寺門 食べ物で釣ったんですよ。映画を撮る時に初監督の壁というのがあって。
テリー なに、それ?
寺門 今、映画って人気の小説や漫画の原作が多いじゃないですか。でも、これは僕の書き下ろしなんで、基本的には大手事務所のタレントさんや俳優さんには出ていただけないんです。
テリー あ、そうなの。
寺門 それを打ち破る唯一の方法が、食べ物で釣ることなんです(笑)。「この映画に出ると、うまいものが食えますよ」って言うと、「お、だったら出ようかな」ってなるわけです。「今までの人生の中で最高の弁当が出ますよ」って。
テリー ジモンさんは、ほんとにうまいものを知ってるからね。この映画は焼肉屋が舞台だけど、どうして映画を撮ることになったの?
寺門 最初は松竹の方から「肉のドキュメンタリー映画を撮りませんか」ってお話をいただいたんですよ。「最近、食べ物の映画ってないよね」「伊丹十三さんの『タンポポ』以来、ないんじゃない?」なんて話をしていて。
テリー あぁ、そうかもしれないな。
寺門 でも僕、ドキュメントは「寺門ジモンの肉専門チャンネル」(フジテレビONE)や「寺門ジモンの取材拒否の店」(フジテレビ系)でやっちゃってるんですよ。だから、「それだとつまらないから、ストーリーがあったらいいのにな」って言ったんです。そしたら松竹の方が「ホン(原作)書けます?」って上から来たんですよ。「まぁ、書けないと思いますけど」みたいな。
テリー 挑発されたんだ。
寺門 それで、「じゃあ、頑張ります」って言って、6年かかって、やっと原作が出来上がったんです。
テリー 6年? すごいね。
寺門 僕、言いたいことがありすぎて、最初、広辞苑ぐらい分厚いホンになっちゃったんです。だから最後は脚本家の方に切っていただいて。気持ちが入りすぎると切れないんですよね。
テリー でもさ、ジモンさんが監督で焼肉屋の映画だって聞いてたから、バカバカしい映画なのかと思ったら、けっこう人情モノだったね。
寺門 そうですね。見終わったらまずは焼肉屋さんに行ってほしいんですけど、その次はお母さんとか家族の誰かに電話してくれればいいなと。そういうホンになってるので、ぜひ見てほしいです。