三鷹の女子高生ストーカー殺人事件で、がぜん注目されるようになったのが、「リベンジポルノ」という言葉だ。
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ネットジャーナリストによれば、
「アメリカでは別れた恋人のヌードや性行為の写真や動画を本人に無断でインターネット上にアップするという嫌がらせが横行。カリフォルニア州では10月から、画像をアップした人物を処罰する法律を施行するなど、社会問題化しています」
日本ではこうしたケースは、まだまだ水面下にもぐってしまって、表面化していないが、実は15年前にも三鷹の事件同様の「リベンジポルノ」事件が発生していたのをご存知だろうか。
当時取材に当たったジャーナリストが振り返る。
「90年代、成人雑誌で素人の投稿写真をウリにした専門誌が乱立していた。その中に、常連の投稿者で、美人OLとの性行為を頻繁に送りつけていた人物がいた。それが徐々にエスカレートして、女性の顔を投稿誌で公開。さらには、裏ビデオの業者にもマスターテープを渡して全国に“顔出し”で流通。『素人モノの名作』として評判になった。ところが、これが別れた恋人と交際中に撮影した性行為中の動画だったんです。当然、お相手の女性には無断で公開。後に、女性は会社の同僚に指摘されたビデオの存在に気づいたそうです」
女性はすぐに警察に被害届を出し、動画を流出させた“張本人”は脅迫とわいせつ図画頒布の容疑で逮捕された。
「逮捕された元恋人は、一部上場の子会社に勤務する男だった。元恋人に対して未練を持っていたようで、ビデオの販売代金や、投稿雑誌の謝礼もすべて、元恋人の口座に振り込んでいた。『彼女をサポートしたかった』と犯行理由を話していたが、その後、有罪が確定。容疑者は会社も解雇されました」(前出・ジャーナリスト)
だが一旦、撒かれてしまった“流出動画”は今もインターネット上で、誰もが閲覧できる状況になっている。リベンジポルノについて、日本もそろそろ本腰を入れて法律で規制すべき時に来ているかもしれない。