11月4日に地方競馬の祭典「JBCクラシック」が行われる金沢競馬場。“八百長疑惑”を報じたばかりだが、そんなやさき、またもや不可解な「異常オッズ」が出現し、問題視されているのだ。はたして金沢で何が起きているのか──。
現在、競馬界で注目の的となっている金沢競馬場。11月4日、文化の日の振り替え休日には地方競馬の祭典「JBCクラシック」が開催されることもあり、中央競馬ファンからも熱い視線を浴びているのだ。
だが、それ以上に目下、大問題になっているのが、指摘した「八百長疑惑」である。昨年11月6日のレースで、第3コーナー手前で、先頭を走っていた馬のO騎手がまるでみずから「降りる」ように落馬したことから「Oダイブ」と呼ばれ、ファンの間でも議論噴出していることを指摘した。その余波は、金沢のみならず、中央競馬にまで波及しているというのだ。
スポーツ紙記者が話す。
「アサ芸さんが“疑惑のダイブ”を報じたあと、中央競馬の関係者の間でも、動画を検証している光景を見かけるようになりました。あちこちからタブレットを見ながら『ありえんわ~』という声が聞かれますね。先日も重賞トレーナーやGIジョッキーから嘲笑が漏れてましたよ」
しかも、レース後の騎手への聞き取り調査によれば、競走中止の理由が「鞍ズレ」だったことも、中央競馬関係者にことさら不信感を与えているという。前出・記者が続ける。
「若手ジョッキーによれば、『背中の柔らかい若駒は鞍が前に移動することがあるけど、降りるほどじゃない』と話してました。一方、ベテランジョッキーに尋ねてみると、『足から飛び降りるのは、馬がパニックになると感じた時だけ。菊花賞を制した福永祐一が当日の新馬戦でスタート直後に足から降りて中止したのも、馬体が当たり、危険回避と判断したからでしょう。鞍ズレが理由なら、鞍が反転して(馬が)痛がった時ぐらい。それでもゴールまで行けると思う』と話してました」
つまり、あの「Oダイブ」については、関係者も不審の目を向けているのだ。
だが、それだけではない。10月15日に、またもや“疑惑のレース”が行われていた。
ターフライターが言う。
「もともと今回の疑惑が表面化するキッカケとなった『金沢競馬八百長糾弾ブログ』では、競馬ファンが複数の“不自然なレース”を告発していますが、その中でも明らかにおかしいと思えるのが、『単勝払戻が3連単を上回ったレース』です。ワイドも、3連複の倍も払戻があり、正直、目を疑いました」
この金沢競馬10月15日の9レースでも、まさに似たようなケースが報告されている。
レース展開を振り返ると単勝1.4倍で1番人気の【5】と単勝58倍の【4】が競り合い、最後は直線で叩き合い、ハナ差で【5】が1着となった。3着に3番人気の【6】が入り、3連単3150円となった。
だが、これが【5】と【4】が逆転していたらどうか。「金沢競馬八百長糾弾ブログ」でもこのレースについて詳しく検証をし、疑惑の一端を紹介している。ターフライターが続ける。
「もし、【5】と【4】が逆転していたら、単勝5800円で、3連単【4】【5】【6】は、4480円だったんです。そのうえ、どうも腑に落ちないのが、単勝3.4倍の2番人気【1】絡みの3連単が高配当なんです。つまり、人気の【1】が避けられている。【5】【4】から【3】(4番人気)の3連単が3610円に対し、【5】【4】【1】は8450円と、5000円近く高い。もし【4】【5】に逆転していても、【4】【5】【3】が4780円で、【4】【5】【1】になると、万馬券の2万7100円にまで跳びはねる(苦笑)」
結果的にはかなわなかったものの、こんな「異常オッズ」は中央競馬ではまず考えられず、ますます疑惑を深める結果となっているのだ。