ボート選手にはそれぞれ地元水面があり、例えば岡山の選手は児島が地元。県内にレース場がない千葉の場合は江戸川などが地元になる。選手はそこで猛練習を積み上げ、力をつけていくが、選手によっては遠征先の水面のほうが肌に合うケースも出てくる。
岡山出身のA1級、清水敦揮は最近3年間に児島を57走して6.46の勝率を残した。これはこれで立派な成績だが、実は同じ時期に江戸川を77走して勝率6.95をあげた。児島より江戸川の出走が多く、勝率も高かったのである。
江戸川の77走には1着16本、2着23本が含まれていた。2連対率50.6%。昨年3月にもオール3連対の活躍を見せ、優勝戦では3コースから正木聖賢らをまくり差し、Vゴールを駆け抜けた。予選最終日には3連単1万7590円の大穴をあけ、優勝戦も4930円の高配当だった。
そしてこのVゴールの2カ月後、なんと清水は岡山から千葉に引っ越した。転居によって地元水面は江戸川に移ったが、そこにはきっと江戸川への深い思いがあったに違いない。
その清水が1月9日【木】~13日【月】の「江戸川一般戦」に出場。今年初の江戸川登場である。必ず気合いの一撃を決め、水面への思い入れの深さを証明するだろう。
なお、清水の次走地は1月21日~26日のGI「浜名湖周年」となっている。
◆ボートレース評論家・水上 周
◆アサヒ芸能1/7発売(1/16号)より