東京都が抱える問題は、他にもまだまだ山積みとなっています。中でも、現在の東京はさまざまなインフラ再構築が急務とされています。
その一つが首都高速道路の整備です。羽田空港と都心を結ぶ首都高1号羽田線は、1964年の東京五輪に合わせて建設され、完成からすでに半世紀が過ぎています。都心環状線、3号渋谷線、4号新宿線など首都高速道路の半分ほどで、30年以上が経過しており、老朽化や耐震性不足から改修が不可欠です。地下高速道路構想を含め、五輪開催までの6年間で早急に対処することが必要です。
とはいえ、行政経験のない私の出馬に対し、“経験不足”という声が出ているのも知っています。しかし、行政も自衛隊も同じ大組織である以上、「上が下を動かす」点で、基本は同じです。私は航空自衛隊5万人のトップとして指揮をしてきましたので、人を使う・育てる能力は、他の人に決してひけを取らないと思っています。
組織のトップとして最も大切なことは、どれだけ多くの人が自分の意を体して動いてくれるかということです。リーダーの考え方や行動が、部下に大きな影響を与えます。
人間誰しも「美しい心」と「美しくない心」が同居しており、リーダーに重要なのは、部下の美しい心を刺激することです。組織においては、「美しい心」と「美しくない心」のどちらが前面に出てくるかは上司しだい、つまりリーダーの献身的な言動こそが、組織を大きく変えていく原動力となるのです。
こうしたリーダー教育も、私には長年培ってきたノウハウがあります。それは都政においても大いに役に立つと思っています。そして、職員のスキルがアップすれば、東京都は世界に冠たる日本の首都として、輝きを取り戻すに違いありません。
基本的に私は、出馬会見にも賛同人として同席していただいた石原慎太郎さんがやってこられた“石原都政”を支持してきました。当選の暁には、石原都政を継承し、「強い東京」「強い日本」を作っていきたいと考えています。
安倍晋三総理についても同様です。現在、「日本を取り戻す」と安倍総理が努力をされていますが、日本の首都である東京都知事が、政府と共同歩調を取らず、勝手な政策を押し進めていくようでは、強い日本は実現できません。
その点、安倍総理と私は「国家観」「歴史観」が似ています。総理大臣と東京都知事の考えが近いと、あらゆる政策もやりやすくなります。
国政と行政が手を携えて一つの目標に向かって邁進していく。私が考える東京都の将来は、明るい自信に満ちた社会になるに違いない。そう確信しています。