●ゲスト:みのもんた 1944年、東京都生まれ。67年に文化放送入社後、79年にフリーアナウンサーとして独立。89年「午後は○○おもいッきりテレビ」(日本テレビ)にて、昼の高視聴率を叩き出す名司会者として名を馳せた。「秘密のケンミンSHOW」(日本テレビ系列/毎週木曜21時)、ラジオ番組「みのもんたのウィークエンドをつかまえろ」(文化放送/毎週土曜13時~15時)にレギュラー出演中。
昨秋、セクハラ騒動に加え、次男の窃盗未遂容疑がきっかけで、司会を務める報道番組を降板したみのもんた。朝の顔から一転、テレビ画面からプツリと姿を消したものの、その後も毎週のように週刊誌でのバッシングは続いた。その騒動も一段落した今、みのの心境を天才テリーが聞き出した。
テリー ごぶさたしてます。
みの ごぶさたです。いやいや、参りました。
テリー 大変でしたね。
みの もうめちゃくちゃな日々でした。「9週連続週刊誌に載ったのは初めてですよ」って言われました。田中角栄以来だったそうです。田中角栄は確かに何かあったかもしれないけど、僕は別に‥‥。
テリー あっちはロッキード事件ですからね。
みの 鎌倉の自宅にいろんな方が来てくれるんです。そうすると必ず翌週の週刊誌に、何月何日何時頃、みのの自宅にこういう人が来たって書いてある。
テリー 総理大臣の動きが新聞に毎日載るのと一緒じゃないですか。
みの 鎌倉山まで来て、どこから見てるのかなと思って。
テリー 怖いね。
みの ヘンな世の中になりましたね。若い記者が「いつですか、銀座デビューは」なんて。
テリー もう一切行ってないんですか。
みの 何回か飲みには行ってますよ。僕は自粛とか、そういう気持ちはまったくないんです。ただ、今は飲む気にならないし、行ってもお店に迷惑をかけるし。そしたら新橋の女将連中がね、4、5人でお嬢さんたちを連れて「御飯食べてるの?」って、訪ねてくれたんですよ。みんなでゆっくり時間を過ごして、飲んで。
テリー それは気遣いがありがたいですね。
みの だいたい夜の11時を過ぎたかな。車を呼んで「じゃあ、気をつけて帰ってね。泊まっていけばいいじゃない」と確かに言ったんですよ。そうしたら、あとで週刊誌に「お嬢さん方を見送りながら『泊まっていけばいいじゃないか』と、みのが言った」なんてあって。どこに隠れて見ていたのかわかりません。ちょっと異常じゃないですかね。
テリー マイクとかが置かれてるんですかね。何なんだろう。
みの わかんない。ホントに何なのかね。テリーさんに聞いてみようかなと思ってたの。
テリー いやあ、僕もわかんないです。
みの この間、お客さんが来た時にお箸が足りなくなったのと、最近はお皿を自分で洗うのも大変なので、紙皿がいいやと思って、デパートに1人で買いに行ったんですよ。どうなったと思います?
テリー え? 何か起こったんですか?
みの 玄関のチャイムがピンポーン、ピンポーンとなって、「○○の記者ですが、今日、日本橋の高島屋にお1人で買い物に行きましたね」と。
テリー うわぁ、怖い。
みの 日本ってこんな国だったんですか。記者が「何買ったんですか」と聞いてきたので「そんなこと言う必要ないじゃないですか」と返したら、「せめて1品だけでも」って。もっとすごかったのは‥‥コレ、しゃべっていいの?
テリー どうぞ、どうぞ。
みの 「FRIDAY」の記者が「みのさんの恋人と噂されたアシスタントのお嬢さん、実はロッテの若い野球選手と千葉のホテルで‥‥」と言ってきたので、「えっ? ウソでしょう」って反応したんですよ。そしたら「FRIDAY」の1ページに僕の全身写真があって「みのもんた『ウソでしょう』」と。次のページに、ちっちゃ~く、その2人の写真が載っている。何で俺なの?
テリー みのさんにネームバリューがあって、売れるからですよね。
みの 僕を叩いたある週刊誌は「2週連続で完売しました」と、ビールを送ってきたところがありました。
テリー そりゃまた‥‥。
みの 弁護士の先生が返しなさいと言うんで、送り返しましたけど。週刊誌業界は、いったいどうなっちゃったのかな、と思ったね。
テリー 僕はみのさんが「朝ズバッ!」で、年金問題にしても、東北の被災地のことや原発のことにしても、日本のキャスターの中でみのさんがいちばん熱い思いでしゃべっていたのを知っているから、そこを何も評価しないで、息子さんのことばかり言っているのは違うんじゃないかと思っていたんですよ。
みの せがれのやった不祥事について書かれることはしょうがないと受け止めていたんです。でも、2週間目あたりから、せがれのやったことはどこかへ行って、毎日テレビに出ているみのもんたを見たくないとか、みのを降ろせとか、そういった調子になっていきましたね。4週目になったら、さらに個人の財産がどうのこうの、自宅の土地の資産がどうのこうのだとか。
テリー でもそれは、一生懸命働いてきた結果じゃないですか。
みの だから「毎日午前3時に起きて仕事をすると、生活は自然とこうなりますよ」と言ったら、「開き直り」と書かれました。
テリー うーん‥‥。
みの (週刊)文春と新潮と現代、この3誌はちょっと激しかったね。