元巨人・江川卓氏が、自身のYouTubeチャンネル〈江川卓のたかされ【江川卓 公式チャンネル】〉で、阪神・藤浪晋太郎のここ数年の不調について「答えは簡単」と自論を展開したのは、2月19日付け投稿回。抜けたボールで死球を与え崩れてしまう傾向があることから、藤浪を“性格が良すぎる”と指摘した上で、“バッターには球を避ける技術が伴っていない”から当たる、ぐらいに割り切ればいいと述べた。
では、藤浪と同じく、高卒からドラフト1位指名でプロ入りした、元ヤクルト投手の川崎憲次郎氏は、藤浪をどう見ているのだろうか?
藤浪はルーキーイヤーから3年連続で2ケタ勝利、一方で川崎氏は1年目こそ4勝に終わったが、2年目から3年連続で、こちらも2ケタ勝利をあげ、よく似た新人時代を過ごしているのだが、川崎氏の分析が展開されたのは、主に西武で活躍した元プロ野球選手・石毛宏典氏のYouTubeチャンネル〈石毛宏典TV〉への出演回だ。(2月28日付け投稿回)
「メンタルだけだと思うんですよ。間違いなく。だって、モノはもう一級品なわけじゃないですか」
冒頭の江川氏の分析同様、抜け球からの死球を恐れていると川崎氏は指摘した。そして、こう続けた。
「技術的にアドバイスするとしたら、ボクはシュートを持ってるんで、球がインコースばっかり行くじゃないですか。当てる確率が高くなるわけです。でも、ボクが1つ捨てたのは、ここ(腰)から上だけはやめておこうって思ったんです。それだけでも安心感めちゃくちゃ増えたんです」
下半身であれば、大ケガにつながりにくく、また打者の怒りを買う可能性も薄れるだろうと判断した川崎氏に、「発想の転換っていうか、“捨てる勇気”だね」と石毛氏も絶賛したものだ。
プロ入り9年目で初の最多勝のタイトルを獲得した川崎氏に、今季10年目の藤浪は、はたしてどこまで近づくことができるか。
(ユーチューブライター・所ひで)