阪神の藤浪晋太郎が再び先発投手として調整、起用の意向であることが6月14日、分かった。
矢野燿大監督が明かしたもので、藤浪は6月13日に1軍出場登録を抹消されており、今後は2軍で先発機会を設けて昇格チャンスを伺うことになる。藤浪はこれに、
「先発ローテーションに割って入れるように。自分の仕事ができれば。状態はいいから、いいパフォーマンスができる」
と語ったという。
昨年、今年と2年連続で開幕投手を任されたが、4月には新型コロナウイルスに感染して離脱した。
5月31日に昇格後は中継ぎ投手として1軍の交流戦5試合を投げ、無失点リリーフを果たした。ところが、球団OBの評価は手厳しい。
「青柳や西勇輝など、リーグトップの防御率を誇る先発陣に混ざるのは、並大抵の努力では難しい。そもそも藤浪が先発にこだわって挑戦するのは、これで何度目なのか。ポテンシャルが高いのは誰もが認めるが、はっきり言って、周りは呆れていると思う」
12年にドラフト1位で阪神入団後、3年連続10勝をマークしたが、徐々に勝ち星を減らし、19年には屈辱の無勝利に終わった。球団OBが警告する。
「かねてから、パ・リーグ全球団からトレード要請が球団に来ているけど、藤浪は頑なに拒否している。ただ、先発再挑戦といっても来年、新たに就任する監督はどんな判断を下すか分からない。先発にこだわってばかりでは、プロ野球人生を縮めかねない」
まさに人生をかけた先発再挑戦と言っていいだろう。