オリックス・バファローズの投手、山本由伸が、4月2日の北海道日本ハムファイターズ戦で今季2勝目。足立光宏氏が阪急ブレーブス時代の1970~71年に記録した17連勝の球団タイに並び、51年ぶりの快挙となった(日本記録は東北楽天ゴールデンイーグルスの田中将大が2012~13年に樹立した28連勝)。
日本プロ野球史上、唯一、3度の三冠王に輝いた落合博満氏が、3月18日に開設した自身のYouTubeチャンネル「落合博満氏のオレ流チャンネル」の、〈オレ流!オリ山本由伸攻略法〉と題した4月4日の投稿動画では、「山本攻略は、真っ直ぐ1本!」と断言。その理由の裏には、“奪三振王”の異名も取った江夏豊氏の言葉があったようで、落合氏はこう振り返っている。
「江夏さんが現役のときに、会って話すことがあったんだけど、『お前と対戦するのはラクだ』って言われたの。何でですか? って聞いたら、『1球ごとにボールを追っかける』。どういうバッターが一番イヤなのって聞いたら、『真っ直ぐなら真っ直ぐ、カーブならカーブ、それを一日中待たれるバッターが一番イヤだ』って」
それを実践した結果が、相手投手の最も速いストレートに照準を合わせ、それより球速の劣る変化球には、いかようにも対応する…といった落合氏の“オレ流”バッティングスタンスを生みだしたようだ。
「一番イヤなバッター」の教えを受けたのは、江夏氏が日本ハムに移籍した81年ごろと記憶していると語った、落合氏。初の三冠王が82年だったことを考えると、江夏氏のおかげとも言えるのか。少なくとも、早い段階での偉業達成を可能にしたのではないかと思わせる、実に興味深い動画だった。
(ユーチューブライター・所ひで)