様々な芸人たちが意見を述べているウィル・スミスの「ビンタ騒動」だが、ビンタ肯定派は少なくない。
ミルクボーイの駒場孝は、イジられる側もやられっぱなしではなく、反抗すべきと説く。
「俺はウィル・スミスさん側やな。グーでボコボコにしたわけではなく、ギリギリ抑えてビンタやったと思うねん。めちゃくちゃ強くじゃないし」
そして、こう付け加えた。
「件が件やから。俺は普段は怒らんけど、奧さんが病気なら、抑えられへんと思う」
同様に松本人志も、
「俺もあの立ち場なら、もしかしたら同じようなことを。(ビンタしに)行ってるかもしれない」
と、ウィルの気持ちをおもんぱかった。
反省してか、クリスは騒動後初めてのライブで、この事件をネタにすることはなかったそうだ。
だが、フットボールアワーの岩尾望はこの件を最大限に利用するべきだと、こう説く。
「絶対、ボクシングのヘッドギアを着けて出てきただけでむっちゃウケるわけじゃないですか! そのことに触れんでも、その状態で2時間ライブやったらめっちゃウケるやん。やらへんのはもったいないな」
ちなみに、なぜかビンタの仕方が気になってしょうがなかったのが、ケンドーコバヤシと松本だ。
ケンコバは、
「賞賛すべきはウィル・スミスのノーモーションフックのスゴさ」
と評し、
「平手やったから、あれで済んでたけど、拳を握ってたら一発KOの(パンチだった)。あれ、フィニッシュ取り切れない日本人格闘家にも見てほしかった。いくら平手打ちやったとはいえ、クリス・ロックは脳しんとうを起こしたままで、恐らく両足でしっかり立っててね。『今日はテレビ史に残る夜になりそうだ』って、あのコメントを言う余裕、いやぁ、スーパーファイターやったなぁって思います」
とクリスのタフさにも感動している。
それに反し松本は、あのビンタに納得がいかないようで、
「ただ、ウィル・スミスのビンタは何か重心がブレてて、僕はあんまりよくなかったと。靴がキューンってなってるんで、モーションも大きいからあれはアカン」
と、ビンタのやり方についてダメ出しした。2人の見立ては正反対のようだ。
坂下ブーラン(さかした・ぶーらん)=筆名=:1969年生まれのTVディレクター。東京都出身。専門学校卒業後、長寿バラエティ番組のADを経て、高視聴率ドキュメントバラエティの演出を担当。そのほか深夜番組、BS番組の企画制作などなど。現在、某アイドルグループのYouTube動画を制作、視聴回数の爆発をめざし奮闘中。