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「江夏豊の意見を聞いていれば…」阪神・藤浪が無視したツケは大きかった

 最悪なシーズンになりそうな阪神タイガース。「今季こそは」と期待がかかる万年エース候補、藤浪晋太郎はまたしても期待を裏切りそうで、シーズン早々に新型コロナに感染し、戦列を離れた。

 その藤浪について2019年秋季、2020年春季のキャンプで阪神臨時投手コーチを務めた山本昌広氏(元中日)は「スライダーをひねって投げる癖があるので、リリースの時に指が横に寝てしまう。それがボールの抜ける原因だ」と指摘している。

 これは元ヤクルト橋上秀樹氏のYouTubeチャンネル「橋上秀樹アナライズ」に出演した時の話だ。その上で「チェンジアップを投げるようにすると、指が立ってくる。藤浪もそれがだんだんと理解できている」と話したのだった。

 ブルペンで直球を投げている時はその癖が出てこない。ところが試合で変化球を混ぜた投球をしていると、スライダーをひねるような感覚で直球も投げるようになり、ボールが抜け、右打者に死球。悪循環が始まる。山本氏は「イップスではない。指を立てる感覚が分かれば、すぐに復活する」とも話している。

 実は同じ指摘を昭和風に藤浪に助言していたのは、阪神のレジェンド、江夏豊氏だ。2016年から藤浪の低迷が始まるのだが、2015年の春季キャンプ中、臨時コーチを務めた江夏氏は藤浪に「キャッチボールが大切。一球一球丁寧に投げてごらん」と声をかけた。ベテランの阪神担当記者が明かす。

「ところが藤浪はほとんど無視でした。地頭がいいので、感覚的に言う人の意見は聞かないんです。大物OBの意見もどこ吹く風でした」

 この時のことを、江夏氏は元西武・石毛宏典氏のYouTube番組で「藤浪君は僕のことをそんなに好んでいなかったのではないかな」とこぼしている。

 球の回転が悪いと、ブルペンでは目立たなくとも、30メートルほどの距離でキャッチボールをすれば、はっきりとブレが分かる。キャッチボールで体全体を使い、しっかりした回転の球を投げ、悪い癖をなくす。山本氏は「手首を立てろ」とズバリ指摘したが、江夏氏は同じことを「キャッチボールによって、回転のいい球を投げる感覚を自分で見つけて覚えなさい」と助言した。

 しかし藤浪は、そういう昭和的なロジックを好まないようだ。山本氏が指摘した手首が寝る癖も、7年前からキャッチボールで地道にチェックしていれば、低迷はなかったかも。あの時、江夏氏の助言を聞いていれば…。虎党の歯ぎしりが聞こえる。

(健田ミナミ)

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