冠名「コパノ」「キモン」「ラブミー」の馬主として知られる風水の第一人者Dr.コパ氏が、先日の「フェブラリーS」で中央GI初制覇を達成した。しかも持ち馬コパノリッキーは、最低人気からの大激走。その舞台裏のほか、ここ一番で一発必中させる幸運を呼び込む馬券購入術をコパ氏自身がウハウハ激白!
GIなんて一生のうちに何回も獲れるレースじゃないからね。初めて挑戦した04年のコパノフウジン(朝日杯FS)から数えて今回が9戦目のGI挑戦。それで勝つことができたんだから、そういう意味では、ものすごく運のいいオーナーの代表になれたよね(笑)。
運という意味では、リッキーもそう。昨年5月に骨折して、半年間の休養後に出走したオープン特別で2戦とも惨敗(10、9着)した。だから今年は秋のチャンピオンズカップ(元JCダート)を目標に、もし除外になったら、大井に転厩して、地方からGIを狙うことも考えていたんです。
2月23日、東京競馬場で行われた「GIフェブラリーS」で、リッキーは2分の1の抽選をくぐり抜けて出走にこぎつけた。ただ、単勝オッズは272.1倍。16頭立ての最低人気でゲートインとなった。
ズバリ、今回の勝因の一つは、オーナーの心構えなんですよ(笑)。昨年の皐月賞に出たリチャードが一つの転機だったんですが、クラシック初出走を果たせたのがうれしくてね。知り合いを30人ぐらい競馬場に呼んでワイワイ騒いだ。5番人気で13着だったけど、次のNHKマイルCも、みんなで楽しく応援しました。ただ、こちらも8着と掲示板に載れなかった。
年末に1年を振り返った時、オーナーはもっと真剣にやらなければいけない。運を分散したらGIなどとても勝てない、と心を入れ替えたんです。だからラブイズブーシェが出走した有馬記念では、誰も誘わず、レースだけに運気を集中させた。すると、人気薄ながら4着に好走したんです。
なので、今回のフェブラリーS当日は、リッキーの7枠と同じオレンジ色のシャツ、ネクタイ、パンツ、靴下を選び、風水のラッキーアイテムが「肉料理」だったので朝はすき焼き、昼はステーキを食べてからレース場へ向かいました(笑)。
さらに、今回は2週間前から断酒もしました。ふだんアルコールを欠かすことのない私が、酒断ちという清まった生活をすることで自分を“GI体質”に変えたんです。競馬に限らず、命を賭ける大きな勝負の前には非日常的な環境に身を置くことで、いつもとは違った運を引っ張り出せることがあるんですよ。
レースでは、田辺騎手に同じ先行脚質で8枠のホッコータルマエ(結果2着)をマークするように指示を出した。
これまでリッキーが負けたレースは全部5枠より内側なんです。つまり、外枠スタートで自分のペースで砂をかぶらずに走れたら強い。実際7、8枠では負けてないんですよね。ところが田辺騎手は「それで直線でかわせばいいんですね」と自信たっぷりに答えたあと、「もしタルマエが先行しなかったら逃げてもいいですか?」と、逃げ宣言を切り出してきたんです。
この日の開運テーマは「決断」だった。結果的にエーシントップが逃げて2番手からの競馬でしたが、田辺騎手はホッコータルマエより前で競馬をすることを決断していたんでしょうね。レースでは砂をかぶらないいい位置取りで、まさに好騎乗でした。