今回は最低人気でしたけど、昨年5月に故障するまでは同世代ではいちばん強い評価だったんですよ。だから少なくても同世代の4歳馬(ベストウォーリア、ソロル、エーシントップ)には負けたくないと思っていました。ところが、単勝オッズはレース前日で180倍、競馬場に着いて200倍、パドックでは240倍とドンドン人気が落ちていく。もっとも、パドックで見たら、7割ぐらいのデキでしたからね。
それでもよく立ち直ってくれたと思いますよ。1月に厩舎を訪ねた時は、2回もボロ負けしたのがイヤだったのか、すごく寂しそうな様子だったんです。だから、元気づける意味で村山明調教師に「明るい音楽をかけてほしい」と頼み、いくつかのバージョンの中で最もノリのいいラテン系の曲を馬房で流したんです。ゴリエの「ミッキー」なんですけどね(笑)。すると「徐々に元気になってきてウキウキしだした」という報告があったんです。
そうそう、実は、リッキーは出生そのものが強運の持ち主なんですよ。母・コパノニキータは少し脚が曲がっていたこともあって買い手がつかない処分待ちの馬だったんです。でも、明るい鹿毛のいい馬だと思ってタダ同然の価格で譲ってもらったんです。もし私が買わなければ、この血統はとだえていた。その恩返しをリッキーが果たしてくれたわけです。
リッキーを育てたヤナガワ牧場は、07年のサンライズバッカスに続いてのフェブラリーS勝利。昨年はスワンSを勝利したコパノリチャードなど、コパ氏の風水効果もあって絶好調だ。
日高には、私が事務所の位置や屋根の色など、風水を指南した牧場がいくつもありますよ。中にはサイロ(飼料を収蔵する倉庫)をピンク色にしたところもあります。
競馬ファンの方に知っておいてもらいたいのは、お金は巡ってきた人の運を背負っているということ。例えば、宝くじでも1億に変わる1000円札があるわけですよ。馬券を当てたかったら運のいいお金で買え、ということです。
そのためには、まず3日前から薄紫色の布や封筒に包んでお金を清め、前日に黄色い財布に入れて金運をつける。金運のあるお金で馬券を買えば、少なくてもそれ以上の見返りがあるわけです。お金がお金を連れてくるので、注意することもあります。馬券を買ったお釣りや配当金を同じ財布に入れないこと。競馬場にあるお金は馬券が外れた“不運のお金”ですから、別のマネークリップなどに入れることが大事です。
GI馬となったコパノリッキーの次走は、5月5日の交流GIかしわ記念(船橋)に決まった。 次は人気になると思いますが、内枠に入った場合は半分ぐらい疑ってください(笑)。それでも、今後はまだまだ強くなる馬だと思っています。2走目に騎乗したルメール騎手から「この馬は“ニュー”カネヒキリだ」という力強い言葉ももらいましたしね。
3月30日には、リッキーよりも先にGIを獲ると思っていたコパノリチャードがGI高松宮記念を予定しています。風水パワーを総動員して連続GI獲りといきたいですね(笑)。