4月のスタート直後から、ずっと低視聴率に喘いだままのフジテレビ新・お昼の顔「ポップUP!」。あまりのひどさに、あれほど批判が多かった前番組、坂上忍の「バイキングMORE」のほうがまだよかった、などと言われる始末だ。
そんな「ポップUP!」だが、個人的には木曜パーソナリティーの高嶋政宏だけは楽しみにしている。SNSでは番組内での性ハラまがいの言動で炎上しまくっているようだが…。それも含めて今、最も注目すべきタレントと言っていいだろう。
舞台公演のためということで、初回の4月7日からいきなりスタジオ欠席の高嶋。ロケVTRのみの出演となったが、そこでアナウンサー相手に隙あらば下ネタに走ろうとする高嶋に批判が集中した。
翌週14日はスタジオに登場したものの、今度はゲストの女優・松本若菜へのインタビューで、またもやハラスメント発言を連発するという暴走ぶり。
さらに翌週の21日は、またもやスタジオ欠席。その後も欠席が続く高嶋に、代役のスピードワゴン・井戸田が「高嶋さんは何ですか。バラエティー引退されたんですか」とイジるほど。
その間も「変態グルメ王 高嶋政宏の食の細道」なるロケVTRコーナーは続いていたが、それすら下ネタが過ぎたために全カットということもあり、そのたびにSNSが荒れた。
「このままクビかも!?」と思っていたら、6月2日の放送でスタジオ復帰。冒頭、いきなり拍手のタイミングを間違えたことを佐野瑞樹アナに注意された高嶋は、
「もう7週間やってるじゃないですか、この番組。俺、2回目なんですよね。不穏なムードになってんじゃないかと思って。今日、来ていいのかなと思ってたんですよね」
そんなしおらしいことを言っていたのも束の間、この日、初対面のゆうちゃみへの挨拶もそこそこに、「かわいい!」と褒めまくり。そして彼女の骨折の手術痕に「足の傷がいい」と、マニアックな嗜好を吐露した。
その後もずっとゆうちゃみの足を見続けて「また、スカートの丈が(たまらない)」と言い出し、山崎夕貴アナから「この辺にしときましょう」とたしなめられる始末。
さらに、6月9日。この日のゲスト市川由衣とは過去にドラマで共演して以来の再会だった。そんな市川に、
「今だから聞きたいんですけど、台本に全然なかったのに、アドリブで(僕から)キスされた時はどう思った?」
と、言わなくていいことを。そのドラマで、2人は不貞関係。ベッドシーンで台本になかったキスをいきなりしたことを自ら明かすのだった。撮影現場でのハラスメントが問題視されている昨今に、時流を読まないこの質問。露悪趣味にもほどがある。
ところがそんな高嶋に、強力な援軍が現れた。6月16日の放送でのことだ。「千鳥」の大悟が、
「高嶋さんも面白いよな。もう『ポップUP!』なんて意識してないもんな。女の子がいる飲み屋の個室みたいな喋り。飲み屋でもあの会話するなら、ワシ個室入るもん」
と大絶賛したのだ。
ロケ中に普通にタバコを吸い、レギュラー番組「テレビ千鳥」では女性モノの肌着を身に着けて「人気肌着当てるまで帰れま3」なる企画をノリノリでやる大悟。が、不思議なことに、大悟だから、と許されているフシも。そんな大悟の後ろ盾を得たのだから、こんなに心強いことはない。
コンプライアンスなど、どこ吹く風。高嶋兄と大悟が共演する、時代錯誤な番組、ぜひ見てみたいものだ。
(堀江南)