7月8日に「新助っ人」として来日した阪神のアデルリン・ロドリゲス。9日、矢野燿大監督は一塁固定での起用を明言した。
今後は1軍の練習に呼び、矢野監督自ら体の動きを確認した上で面談、2軍で実戦機会を踏まえた後で昇格時期を決めるようだ。
矢野監督はポジションに関して「空けて待っているわけじゃない」としながらも「基本は一塁。外野は難しいと思う。魅力的なパンチ力を発揮して欲しい」と話した。
だが、そうなると今期83試合中63試合で一塁で先発起用され、チームトップの本塁打を放っている大山悠輔は必然的に左翼に回されることになりそうだ。しかも、ロドリゲスはオリックスに在籍した2020年に59試合で8失策と拙守が目立っていた。
関西在住の球界OBは厳しい口調でこう言う。
「すでにシーズン半分を折り返していることもあり、途中加入の外国人選手の扱いについては矢野監督も球団フロントも見切り発車して、とりあえず1軍で試合に出す可能性が高くなる。言い換えれば、万全に調整しないまま試合に出ることにもなるわけです。さらに大山はチーム事情でまた守備位置を変えられることになる。チーム運営上も、健全な打線が組めなくなるでしょう」
7月10日時点で、セ・リーグ首位のヤクルトから離されること15.5ゲーム差を追う阪神。
助っ人が文字通り救世主となるのか、あるいはさらなる悲劇を招くのか、ファンは固唾を飲んで見守っている。