「まず、主将であり攻守の要となる坂本勇人の不在こそが、チーム低迷の原因でしょう」
古巣の窮状を嘆くのは、野球評論家の伊原春樹氏だ。坂本が腰痛で出場選手登録を抹消されたのは7月7日。今季3度目となる戦線離脱に、スポーツ紙デスクはこんな見解を示す。
「開幕戦こそ『左内腹斜筋損傷』で出遅れながら、3戦目に復帰。しかし、4月30日の阪神戦で守備中に右膝のじん帯を損傷して、出場選手登録を抹消されている。プロ2年目からショートで出続けた勤続疲労で、腰が悲鳴を上げているのでしょう。2度目の離脱のタイミングで、原辰徳監督から、守備負担の少ないファーストへのコンバートを提案されましたが、内野の花形ポジションへのこだわりから固辞。結果、持病を悪化させてしまった」
低迷する巨人の「戦犯」について、発売中の「週刊アサヒ芸能」がそんなふうに報じているのだが、ここまで通算2170安打を放ったショートストップは希少な存在だ。となれば、代役探しも容易ではない。前出のスポーツ紙デスクが言うには、
「2年目の中山礼都や5年目の湯浅大ら若手内野手では、攻守ともに力不足は否めない。そのため、球団は坂本に代わるショートをトレードで獲得しようと、水面下で動き始めている。決してその場しのぎではない、向こう4~5年はレギュラーを張れる将来性が条件だといいます。適切な後継者がいれば、坂本もコンバートを受け入れざるを得ないでしょうからね。ただ、他球団がそんな主力を献上してくれるのか…」
新型コロナウイルスの集団感染に見舞われた巨人は7月22日からの中日3連戦が延期になるなど、首脳陣はホッと胸をなで下ろしたに違いない。
チームは戦犯だらけの“死に体”。先の「週刊アサヒ芸能」では、坂本をはじめとする「戦犯リスト5名」を緊急公開。“シン若大将”になれない主砲や、もはやメジャーどころではないエースなどを、チームの不協和音とともに詳報している。