社会

医者のはなしがよくわかる“診察室のツボ”<羞明(しゅうめい)>目が開けられないほど光がまぶしい!

「普通の人が気にならない光でもまぶしく感じる」「室内光でも目に強い刺激や痛みを感じる」──こんな症状を感じたら「羞明」かもしれない。

「羞明」は、光を受けた時に目に強い痛みや刺激を感じる状態を指す。ちなみに「羞明」とはまぶしさを意味する。最近はパソコンやスマホを長時間使用するため、まぶしさを訴える人が増えている、と言う。

 主な症状には、蛍光灯の光がチカチカ見える、カメラのフラッシュが極端に苦手、原色など特定の強い色が刺激になる、色のコントラストが激しいと目が疲れる、などが挙げられる。

「羞明」は、特定の光や色が原因で視覚のストレスを受けることが非常に大きいのも特徴だ。そのため、頭痛やめまいで寝込むなど、日常生活に支障をきたす場合もある。

 残念ながら、これといって有効な治療法はないため日常生活の中で対処していくことが望ましい。

 例えば、パソコンやスマホの長時間使用を避け、合間に目を休めたり、パソコンディスプレイの輝度を下げたりすることで、光による刺激を極力減らす工夫をすることも有効だ。蛍光灯の光が苦手な人は、やわらかな間接照明にしたり、白熱灯に変えたりするなど、部屋の照明を工夫することもいいだろう。外出の際は、サングラスや帽子で日光の刺激を緩和することも忘れずに。

 また、睡眠不足やストレスは、「羞明」の症状を発症しやすくなる、と考えられているため、規則正しい生活や十分な睡眠を心がけたい。

 一般的に「羞明」は症状を緩和しながらうまく付き合っていくしかないが、ドライアイや白内障、網膜剥離、眼瞼けいれん、網膜色素変性や加齢黄斑変性といった光をまぶしく感じる病気が潜んでいる可能性もある。光が原因で目の不快感を覚えたら、一度眼科を受診しておくことも重要だ。

田幸和歌子(たこう・わかこ):医療ライター、1973年、長野県生まれ。出版社、広告制作会社を経てフリーに。夕刊フジなどで健康・医療関係の取材・執筆を行うほか、エンタメ系記事の執筆も多数。主な著書に「大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた」(太田出版)など。

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