2年連続リーグ制覇から一転、今シーズンは最下位の中日とゲーム差なしのリーグ5位に終わったヤクルト。高津臣吾監督は嶋基宏バッテリーコーチ兼作戦補佐を、ヘッド兼バッテリーコーチに昇格させる来季組閣を発表したが、課題は村上宗隆の立て直しに尽きる。
ヤクルトは10月10日から、神宮球場近くで秋季練習を始めた。一部のベテランや、宮崎でのフェニックス・リーグ参加組を除いた中堅、若手選手の大半が、月末まで参加する。球団OBが苦言を呈する。
「村上は今シーズン、バッティングで完全につまずいた。最終的には31本塁打、84打点の成績を残したものの、打率2割5分台では、令和の三冠王ともてはやされた昨シーズンの風格は消えてしまった。本人も試行錯誤して復調を目指しているものの、それ以上に深刻なのは、セ・リーグ最悪の失策数。エラーのたびにあれだけ阪神ファンに罵声を浴びせられた佐藤輝明よりも2つ多い、22失策を記録している。打って差し引けばいいというものではなく、単純に練習不足が響いている」
しかし、課題に集中して取り組める貴重な秋の時期に、がむしゃらな姿を村上が見せられるかは微妙なようで…。
「練習は連日、短時間で終わる予定です。11月には愛媛・松山でキャンプもやりますが、そこで本気で守備練習に取り組むかどうか。高津監督を含めて全員、村上に気を遣っているため、本人が熱望しない限りは、オフの調整は村上次第ですね」(球団関係者)
これでは先が思いやられる。