安倍元首相の国葬などにより支持率ガタ落ちで、これに沖縄県知事選の大敗が追い打ちをかけ「崖っぷち状態」が指摘され始めている岸田政権。この危機を救うのは河野太郎消費者相だという声が、一部で急激に高まっているという。
自民党議員が言う。
「旧統一教会問題も世論が厳しいため、一定の関係があった121人については氏名も公表してアピールしたが、いっこうに政権の支持率回復にはつながらない。結局、党の本気度が見えないということでしょう。では、どうしたら国民を納得させられるか。そのキーマンの一人に、河野さんの名前が挙がっているんです」
なぜ河野氏なのか。自民党議員が続ける。
「霊感商法対策について話し合う消費者庁の有識者検討会(霊感商法対策検討委員会)が始まり、河野さんが自らその責任者になったからです。そのメンバーは、旧統一教会問題に取り組んできた紀藤正樹弁護士ら8人。そしてこの会合で、河野さんが音頭をとって教会に解散命令を出すよう文科省に勧告する可能性が高いとも言われている。事実、河野さんはテレビ出演の発言で断行を匂わせており、そうなれば世論もある程度納得し、支持率回復も望めるのではないか」
これについて野党議員の一部からは、「仮にそうした命令が出せても、信者らが法の網の目をくぐり新たな活動をする危険性は高く、意味がない」とする意見も出ており、「カルト規制新法」など広範囲な効果が期待できる新法の模索を勧める声もあるのだが、自民党内では「今ある法律で解決すべき」とあくまで即効性を求める動きが強いようだ。
前出の自民党議員も期待感を滲ませて、
「河野さんが文科省に解散命令を出すまでこぎけるかどうかは、有識者検討会の委員になった元衆院議員であり元検事でもある菅野志桜里(山尾志桜里)弁護士の法知恵が欠かせない。キレ者の彼女も『真に必要な場面では』としながら『解散命令請求にも踏み込むべき』と発信し息巻いているようですからね。河野さんとの強力タッグは見ものです」
果たして、旧統一教会問題はどこで決着を見せるのか。
(田村建光)