日本に巨大地震が迫っているのか──。
9月18日午後2時44分(日本時間同3時44分)、台湾東部で震度6強、マグニチュード(M)6.9の地震が発生。1人が死亡、146人が負傷した(19日時点)。現地ではこの数日前から地震が相次ぎ、前日にもM6.4規模が起きた矢先の大きな揺れだったのだが、これが対岸の火事ではないとの指摘もあるのだ。
サイエンスライターが警鐘を鳴らす。
「日台両国の地震については、専門家の間で『兄弟分の関係』にあるとの見方があります。台湾で大地震が発生すると、その数カ月後に日本でも地震が起きる場合が多いという。しばらくは警戒を強めたほうがよさそうです」
例えば1994年9月16日、台湾海峡南部でM6.8の大地震が発生すると、その4カ月後に阪神・淡路大震災(M7.3)が発生。 117人の死者を出した2016年2月の「台湾南部地震」(M6.6)の2カ月後には、震度7を2度も記録した熊本地震が、18年2月の「花蓮地震」(M6.2)の4カ月後にも大阪府北部地震(M6.1)が発生している。
「台湾は、太平洋側からのフィリピン海プレートと、大陸側のユーラシアプレートの境目に位置する。このフィリピン海プレートがさらに南の太平洋プレートに押されることで活性化し、台湾で巨大地震が発生するわけです。一方で、フィリピン海プレートは南西諸島の南の琉球海溝につながり、琉球海溝の北東端は南海トラフへとつながっている。そのために台湾の地震と日本での地震の関連性が指摘されているんです」(前出・サイエンスライター)
果たして今回の台湾での地震が、最悪23万人超の死者を出すという南海トラフ巨大地震の引き金となるのか。
(蓮見茂)