来季から巨人の1軍打撃チーフコーチを務める、大久保博元氏。10月15日にはジャイアンツ球場を訪れ紅白戦を視察し、原監督と今後の指導方針など意見を交わして精力的に動いているが、その大久保新コーチの視線に戦々恐々としているのが、小林誠司捕手だという。
この日の紅白戦は若手中心だったが、小林も「2番・捕手」でスタメン出場。2打数2安打1打点の活躍を見せ、試合後は「自分も全力で(若い選手に)負けないように頑張ろうと思ってましたし、自分自身やらないといけない」とし、秋季練習の課題についても「もう振るしかないです。練習するしかない」などと危機感を滲ませていた。
「今季の小林は先発マスクをほぼ大城に奪われ、60試合出場で打率は.148。球団野手ワースト2位の40打席連続無安打という不名誉な記録まで作りました。昨季も出場は64試合で、打率は.093。強肩を含めた守備力の評価は高いものの、特に打撃力を求められる巨人では守備固め以外で使いづらい捕手になってしまっています。とはいえ今季のオールスターはプラスワン投票で選出されるほど人気は健在であることから、ここ最近は見合った球団への放出話がくすぶっている状況です」(野球ライター)
そんな不甲斐ない小林を以前から気にかけていたのが、大久保コーチだった。
「今季が始まる前、大久保は自身のYouTubeチャンネルで、わざわざ1本の動画を丸々割いてまでして『小林誠司選手に必要なもの』と題した動画をアップ。強肩と性格の良さを褒めつつも、打撃面に加え守備面でもインサイドワークの甘さを指摘し、『このままだと巨人軍ではいらない選手になってしまう』と言い切っていました。同時期のスポーツ紙のコラムでも、8番の小林から始まるイニングを例に挙げ『相手捕手が「2アウト!」と言っているぐらい打てなかった』と酷評。結局、今季もその状況に変化はありませんでした。それだけに、大久保コーチ指導のもとで来季結果を出せなければ、いよいよ放出が現実味を帯びる。小林も今から必死にアピールしているということでしょう」(前出・野球ライター)
16日にはさっそく大久保コーチの打撃指導を受け、フリー打撃では快音を響かせていた小林。問題は結果を残せるかどうかだ。