10月16日放送の「週刊さんまとマツコ」(TBS系)は、「ここに行けば会える!?芸能人出没飲食店マップ2022」と題し、鬼越トマホークが徹底リサーチしたという、都内の「芸能人が出没する激ウマ店」を紹介した。
進行役の平成ノブシコブシ・吉村崇が「まずは渋谷区エリアからいきましょうか」と始めると、「渋谷区はそらまぁ、凄い人たちが多いやろなぁ」とさんま。紹介されたのは恵比寿駅から徒歩3分の「恵比寿横丁」だった。
ビル内に様々なお店が入る飲み屋街で、ちょっと前まで「ガールハントの聖地」と呼ばれていた場所だそうだ。ここに出没する芸能人として挙がったのは、クマムシ、バンビーノ、元ピスタチオの小澤慎一朗。
これにさんまが苦言を呈する。「番組上、これ、ツカミとしてはアカンよね。芸能人が来る店ということで、期待したと思うねん」と、顔ぶれの弱さにダメ出しをカマしたのだ。
坂井良多(鬼越トマホーク)もこれに追随して「一流芸能人が行くというよりは、ほんとに『中途半端な俳優』とかいっぱいいます。ちょうど『中途半端な俳優』の生ガールハントが見られる場所です」とフォロー。その「中途半端な俳優」の名前が知りたいところだが、そこは明かされず。
続いては中野区エリア。中野駅から徒歩5分の、元幕内力士がオーナーをつとめるジンギスカン屋が紹介される。ジンギスカンの本場・北海道出身の吉村も「行ったことがある」という店だが、出没する芸能人として挙がったのは、鬼越の坂井、あばれる君、キラー・カーンというスキンヘッド芸能人ばかり。「ほかにも来たりするんですか」と吉村が尋ねると、爆笑問題の田中裕二、古坂大魔王、X-GUN・西尾季隆などの名が挙がるものの、これまたパッとしない顔ぶれである。
その後も、同じく中野エリアの他の店には、松村邦洋とダンカンがよく出没するとのことだったが、マツコ・デラックスが「ちょっと、今のところアレよ。もうちょっと会いたい人…」と言うと、さんまも続けて再度、苦言を呈したのだった。
そして次に紹介された杉並区エリアでも、オードリー・春日俊彰、阿佐ヶ谷姉妹のお姉さん・渡辺江里子、そして太田光代だと。
さんまとマツコはもう、苦笑するしかない。鬼越の金ちゃんは「お二人が言いたいことわかります。『もっとちゃんとした芸能人を出せ』って言ってるんですね」。さんまが間髪入れずに「そや!吉高由里子とか菅田将暉を出せ!」と返す。
これに金ちゃんが「さんまさん、今いいこと言いました。次、期待してください」と言い、紹介されたのは同じ杉並区エリア。高円寺駅から徒歩5分の、勝浦式タンタンメンのお店である。が、紹介されたのは、市川刺身(そいつどいつ)、鈴木もぐら(空気階段)という、いわゆる高円寺芸人。アキレ返るさんまとマツコに、「これはフリです。高円寺芸人が集まるきっかけとなった、ある大物俳優がいるんですよ」とフォローする。焦らしに焦らして紹介されたのは、菅田将暉だった。
「ウソや!」とさんまが驚けば、マツコも「許可出たの?」と。「許可出ました!僕らもこんな雑魚ばっか紹介したくないんです」と興奮気味に答える坂井がカメラに向かって手を合わせ「菅田さん!ありがとうございます!」と感謝する。
実は他にも「隠れ芸能人」がいっぱいいたそうなのだが、一流芸能人はやはり「出せない」のだと。ここまで引っ張らざるをえなかったのだ。確かにスタッフからは「俳優さん、女優さん、全部NGでした。許可とってたら全部ダメでした。菅田さんだけ」との説明が入る。さんまも「そうか、『行きつけの店は言わんといてくれ』と…」。
唯一OKを出した一流芸能人ということで、男を上げたように見える菅田。しかし、実はこのお店、以前、「火曜サプライズ」(日本テレビ系・18年1月23日放送)の「山崎賢人&菅田将暉…超豪華ダブル人気俳優と高円寺でアポなし旅!」で、すでに菅田が行きつけであることを明かしていたのだ。
視聴者をさんざん焦らした挙げ句に、既出の情報を流すとは「なにが徹底リサーチだ!」と、さんまやマツコ以上にアキレてものも言えない。
SNSが発達し、すぐに情報が拡散する時代。おとなしく食事をしたい俳優や女優は、口が固くなるのも無理はない。だったらこんな企画やるな、だ。「さんまとマツコ」、2大巨頭をキャスティングしておきながら、このショボ企画。そりゃ、テレビ離れが進むわけだ。
(堀江南)