インターネットやSNSで芸能人を悩ませる、誹謗中傷。11月中旬からYahoo!ニュースのコメント投稿をする際に、携帯電話番号の登録が必須になるなど、社会的な問題としての重要度は上がってきている。
この誹謗中傷問題は芸能人だけに限らず、実は夜の世界にもよくあるという。夜の店を専門とする暴露系掲示板はこういった中傷が規制されることなく、野放しにされているのが現状だ。実際にネットでの中傷被害にあった、ホステスのA子さんに話を聞いた。
「ネットでの中傷って大体、根も葉もない噂が書かれていることが多いんですよね。書き込んでいる人はおそらく、同じ店のキャストがほとんどです。うちはクラブなので指名はお客さんの自由ですが、他の女の子が気に入っていたお客さんからご飯に誘われて、同伴したことがあったんです。そしたら次の日から、店の掲示板で中傷の嵐。『本当は子供がいる』『整形している』など、さんざん書かれましたね」
芸能人であればSNSなどで、やめるよう訴えたり、法的措置をとるなど、何かしら対処法はある。だが、水商売では掲示板の話を出すことは店の雰囲気を悪くするため、たとえ被害にあっても、訴えることが難しいという。だが、さらに厄介なのは、客からの書き込みで、
「アフターでお客さんにしつこくホテルに誘われたので、断ったんです。その話をママにしたら気を遣ってくれて、しばらく席につかなくていいよ、と言ってくれました。お客さんからの連絡も適当にあしらっていたら、掲示板に『ブス』『ビッチ』と書かれたんです。お客さんと何らかのトラブルで逆恨みされて誹謗中傷を受ける、という話も多いと聞きます」(A子さん)
ホステスと客という立場だからこそ、大ゴトにできないという葛藤があるのだろう。
(カワノアユミ)