芸能

小沢仁志「テレビ局主導では作れなかった映画」

●ゲスト:小沢仁志(おざわ・ひとし) 1962年、東京都生まれ。1984年、「スクール☆ウォーズ」(TBS系)で本格的に俳優デビュー。1985年、映画「ビー・バップ・ハイスクール」に出演、同シリーズには1988年の完結編までレギュラー出演した。1995年には映画「SCORE」を初プロデュースするなど、製作にかかわった作品は多数。近年ではバラエティー番組でも活躍。2021年、YouTube「笑う小沢と怒れる仁志」開設。1月20日より、製作総指揮・脚本・主演映画「BAD CITY」が新宿ピカデリーほか全国で順次公開予定。

「顔面凶器」の異名を持つ俳優の小沢仁志。製作総指揮・脚本・主演を務めた映画「BAD CITY」が公開間近だ。意外にも初対面という天才テリーはそのド迫力にやや押され気味!? 「日本映画界に喧嘩を売った」という今作の撮影裏話から元気すぎる下半身の話まで、危険なトークが満載。

テリー 1月20日から公開の映画「BAD CITY」見させてもらいました。小沢さん、暴れまくってたね。

小沢 これ、日本映画界に喧嘩売ってるんで。「コンプライアンスって何?」「映画にセーフティーなんかいらねえだろ」って。もう今の映画、全部こぢんまりしてるじゃないですか。まあ、スポンサーのついてるテレビドラマなら百歩譲ってわかるんですけど、「ヤクザの親分が高級車の後ろに乗る時にシートベルトするわけねえだろ」っていう。

テリー それこそ強盗犯が車で逃げる時にシートベルトするみたいな。

小沢 もう今だったらヘタすると、銀行強盗も手を消毒してから銀行に押し入らないとダメですよ(笑)。だから今回は、「元来、映画ってこういうもんだろ」っていうのをやりたかったんですよ。

テリー ストーリーは、小沢さん扮する元強行犯警部の虎田誠が特捜班を結成して、巨悪である巨大財閥と戦うという。見どころは、やっぱりアクションですけど、特にラストの23分間!ノースタントで、あんなにムリしなくてもいいじゃないですか。

小沢 いや、上には上がいますから。トム・クルーズという戦闘機にも乗るようなヤツが。

テリー ああ、なるほど。

小沢 規模は違いますけど、やってることは一緒ですから。今回は本当にアクションができる強者ばっかりを集めたんですよ。普通ならスタントマンとして映画にかかわってる連中が役者として出演してますから、吹き替えなんてハナから考えてなかったですね。

テリー あれ、どのぐらいで撮るんですか。

小沢 撮影は全部で3週間弱ですけど、最後の1週間はずーっとアクションだけだったんですよ。でも、この映画に向けて体力作りしたわけじゃなくて、もう昔からずっとアウトロー路線一筋ですから、俺は余裕ありましたね。「まだ、あと1週間できるな」って言ったら、みんな「嫌だ」って言ってましたけど(笑)。

テリー これ、いつぐらいから考えてたんですか。

小沢 考えてたのは、一昨年の頭くらいからですね。ちょうど60歳になる年に公開だったので、なんかここらでもう一発、25年前の「SCORE」みたいな熱量のある打ち上げ花火を上げたいなと。まだ、その力が俺に残ってるのかというのもありましたし。

テリー 「SCORE」は小沢さんの初プロデュース作品ですね。

小沢 でも、日本ってアクション映画が定着しないんですよ。ヒット作が出ても続いてこないんですよね。泣ける映画は次から次へと出てきますけど。

テリー 何でアクションは続かないんですか。

小沢 事故が起きたら危険だし、普通の映画より制作費がかかるんですよ。まして今、コンプライアンスに引っかかる可能性もありますから。この映画もテレビ局が主導だったら、「こんなのダメ」「これもできない」って言われて、たぶん完成しなかったですよ。

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